*ショートストーリー
□君と一緒に。
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今日もまた、日が昇る。
何時もと変わらない毎日の始まり。
『おはよう、円堂
今日は速いんだな?』
毎朝、一緒に登校する幼馴染みが
ふわりと笑った。
『おいおい…しっかりしろよ』
『流石だよ、お前は』
『どうしたんだ?』
笑ったり、あきれたり、
かと思えば急に真面目になったり…
毎日、同じ事を繰り返すオレ達だけど。
風丸との日々は、
毎日を新しい色に塗り替えてくれる。
そして、そんなことを考える度に
オレは思うんだ。
何時も一緒に勉強する当たり前、
何時も一緒にサッカーが出来る
当たり前、
何時も隣で笑いあえる当たり前…
そんな当たり前こそが
《オレの幸せ》なんだって――
今日もまた、当たり前の
授業、部活をして帰路につく。
オレンジ色に染まった空を背に
オレはポツリと呟いた。
「こんな日々が当たり前でよかったよ」
end