短編

□Incontro〜Gemelli〜
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イタリアの某中学校。
ここはあまり…いや、かなり治安が悪い。
授業をまともに受ける生徒はたくさんいる。
しかし、ほんの数人は廊下や屋上でたむろっていたり、軽犯罪や暴力沙汰を多数起こし、学園町や理事長、教師は頭を抱えていた。

そんな時、一人の少女が転向することになった。
新学期が始まってすぐの10月半ばのことだった。
不良の溜まり場として噂が広がり年々新入生が減っていた学園にとってありがたいことだった。



『初めまして。日本から来ました…誰も聞いてないのね』



私は自己紹介をしたのだ。
本当に誰も聞いていないけど。
誰か聞くもんじゃないの?
カルチャーショックだわ。



カ「お姉さん来るところ間違ったんじゃない?」
サ「そうそう。ここはお姉さんのようなお嬢様が来るような所じゃないんだよねぇ」



教室の一番後ろでゲラゲラ笑っているよく似た少女が2人。
一卵性か。
金髪のロングで耳にはピアスがたくさんついている。
あぁ、不良ってやつか。



『先生、空いてるところ座りますよー』
カ/サ「無視してんじゃねえよチビ!!」
『あ、よろしくね。双子さん』



笑顔で挨拶したら舌打ちされた。
別に怒んなくったっていいのに。




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