短編
□Incontro〜Gemelli〜
2ページ/4ページ
たまたま隣に座った子に聞いた。
あの双子は入学してから一気に有名になった不良で、皆目をつけられないようにしていたんだとか。
ってことは私は標的ですね。
別にいいけど。
『日本の小学校ではなかったなぁ…てか私小学校もまともに卒業してない』
イタリアの中学校は9月からなので、私は小学校の途中で中1になってしまった。
これでいいのかな?
まぁ細かいことは気にしないで。
いつも思ってたんだけど私ってなかなか友達が出来ない。
何故かなんてわからないよ。
『暇だなぁー』
学園の中庭に行くと誰もいない。
そりゃそうだ。
今は授業中だ。
双子を探しているのだが今日は学校に来ていないんだろうか…。
相談があったんだけど。
『うまく行かないかぁ…』
屋上
サ「やっぱシメようよ、あいつ」
カ「転入生?日本人っつってたよね」
カリーナは持っていた雑誌から目を離さず返事した。
サ「またその雑誌?好きだね…」
カ「サリーナだって好きでしょ?この人」
サ「そりゃぁ…まぁ…プレーは好き…だけど」
カ「サッカー…やりたいね」
2人は雑誌をよく見てからすぐに閉じた。
.