短編

□Incontro〜Gemelli〜
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たまたま隣に座った子に聞いた。
あの双子は入学してから一気に有名になった不良で、皆目をつけられないようにしていたんだとか。
ってことは私は標的ですね。
別にいいけど。



『日本の小学校ではなかったなぁ…てか私小学校もまともに卒業してない』



イタリアの中学校は9月からなので、私は小学校の途中で中1になってしまった。
これでいいのかな?
まぁ細かいことは気にしないで。
いつも思ってたんだけど私ってなかなか友達が出来ない。
何故かなんてわからないよ。



『暇だなぁー』



学園の中庭に行くと誰もいない。
そりゃそうだ。
今は授業中だ。
双子を探しているのだが今日は学校に来ていないんだろうか…。
相談があったんだけど。



『うまく行かないかぁ…』











屋上



サ「やっぱシメようよ、あいつ」
カ「転入生?日本人っつってたよね」



カリーナは持っていた雑誌から目を離さず返事した。



サ「またその雑誌?好きだね…」
カ「サリーナだって好きでしょ?この人」
サ「そりゃぁ…まぁ…プレーは好き…だけど」
カ「サッカー…やりたいね」



2人は雑誌をよく見てからすぐに閉じた。



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