【小説】good-day!
□第2章 「過去との対峙」
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あれから10年、僕は一度たりともお前の事を忘れた事は無いよ、夏海・・・
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2002年12月19日 東京・穴守、亮介の自宅
亮介「なあ、明日から札幌なんだよな?」
夏海「そうだよ、22日と23日、北洋ホールで演奏会」
亮介「じゃあさ、24日は北海道で過ごさないか?」
夏海「えっ?」
亮介「前に泊まってみたいって言ってた小樽のホテル、予約とれたんだ。 だから、なっ?」
夏海「・・・」
亮介「んっ?どした?」
夏海「ううん、なんだか嬉しくって」
亮介「そっか・・・ あっ、明日は何時の飛行機?」
夏海「えーっと10時のノースドゥ、確か1007便」
亮介「了解、管制塔から見てるね」
夏海「ありがと・・・」
これが、僕と夏海の最後の会話だった。