戦場を駆る悪魔の物語-運命編-

□PHASE1:怒れる瞳
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C.E.71、一年半に渡った地球、プラント間の戦争は核兵器の乱発の末、双方に多大な犠牲を齎した

そしてオーブを始めとした中立国の立会の下、ユニウス条約が締結され停戦した

また、ザフト軍独立特務隊、通称七つの大罪はザフト軍から離反し中立国同盟軍として再始動、総大将も大戦に様々な立場から参戦したシュウキ・イブリースからMS隊隊長リオン・サターンへと変わり、シュウキは姿を消した











それから二年後

とある廃棄コロニー

そこでは小規模な戦争が行われており15機近いMSが一機のMSを取り囲んでいた

「何故だ!我々コーディネーターにとってパトリック・ザラの目指した世界こそが唯一理想の世界だと何故わからぬ!」

ザフト軍の旧主力量産機ジンに乗った男が叫びジンの突撃銃が火を噴く

放たれた弾丸を黒いMSは背中の黒い翼を閉じて防ぐ

「全く、久しぶりに地球圏に帰ってきたが、まだそんな絵空事を言う奴らがいたとはな」

黒いMSに乗る青年は溜め息混じりにそう言うと閉じていた翼を開き腰にマウントされていた対鑑刀を抜き右手で構えジンの一機に肉迫する

「己の過ちを呪いながら消え去りな!」

対艦刀から発生するビーム刃がジンの胴を横に薙いだ

ジンはパイロットの断末魔の悲鳴と共に爆発した

あまりの速さに他の者は驚愕の表情を浮かべるがそんな時間を許す程黒いMSは甘くなかった

すぐに一番近い敵に接近し縦に一閃

更に空いていた左手に仕込まれたビーム砲を隣にいたジンに撃ち込む

ジンは何もできずコクピットを貫かれた

僅か数秒で3機が宇宙の塵と消えた

「ば…化け物か!?」

我に返った者達が一斉に突撃銃を撃つ

だが黒いMSは構わずジンに接近しては死の一閃を浴びせる

銃が効かないと悟った残りの部隊は重斬刀を抜き黒いMSへと殺到する

「一番愚かな手段に出たか…お前らがすべきことはそれじゃあない」

そう…彼らがすべきだったのは拠点を放棄し逃げることだったのだ

そして黒いMSは対艦刀を腰にマウントし両手をジン部隊に向ける

「終わりだ、前大戦の亡霊共!」

両手のビームがジン部隊を全て薙払った
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