短編書庫

□采配は正しく使おうね!
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こしょこしょ・・・・

「・・・・。」

こしょこしょこしょ・・・・

パシ。

「貴様、何をしておる」
「あ、あれ、眠っていたのでは・・・・」
「とうに起きておるわ莫迦者」
私は采配を持っていた腕をがっつり痛いくらいに元就様に掴まれていた。
お昼寝をしていた元就様があまりにも麗しくて。出来心でそばにあった采配で首筋やら鼻先やらこしょこしょとしていたら小さく呻いてそっぽを向く元就様が可愛くて・・・
「ええい鬱陶しい!そのようなことをだらだらと語るでない!!」
あ、腕を掴む力強くなった。握りつぶされる!!!
「ももも申し訳ありません元就様!!つい出来心で・・・っ」
「謝ればよいと思うておるのか?・・・仕置きが必要だな」
元就様の口角がニヤリと上がり、瞳がギラギラしてる。あ、これドSスイッチ入ったな。
「元就さ・・・ふぁ?!」
痛いくらいに掴まれていた腕を強く引かれ、彼の胸へとダイブする。受け止められたと思えばぐらりと視界が回り、気が付けば私は床に俯せになっていた。
そして腰のあたりを踏まれてしまえば、Mっ気がない私も少しはその気になってしまう。
「ふ・・・ぁ・・・痛ぁっ!!」
「無様な姿だな」
「誰のせいと思って・・・ひゃあ?!」
ぺしんと何か鞭のようなもので叩かれる。何かと思えば・・・采配ではないか。
「それ使い方間違ってますよ!!イタタタ!!!」
「貴様に言われる筋合いはない」
ペシン、ペシンと一定のリズムで采配が啼いている。



采配は正しく使おうね!!

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