マギ長編

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リアとの久しぶりの会話から数日後

オレ達の出立の日




今まで国に留まっていた紅炎が遠征にでるとのことで


ルフの瞳を貸し出していた(といっても、オレの腕についてるけど)









ぱぁあ...





〈「...!?」〉

『あーゴメンねヴァル、驚かせたな...』

〈「いえ大丈夫です...」〉

『リアは?』





近くには他に誰もいないようだ



それよりリア、ちゃんと肌身離さず持ってろって言ったのに...あの子は、もぅ...






〈「リアン様でしたら、マスルール様とモルジアナさんと一緒ですが...呼んできましょうか?」〉

『ごめん、頼んだ...』

〈「わかりました」〉







ルフの瞳が持ち上げられたのを感じ、久しぶりに見るシンドリア王宮の風景を楽しんだ






『そー言えば...リアはどうしてる?やっぱり寂しがってるか?』

〈「そうですね...夜は一人では寝られないと、よくアラジン様たちと寝ていらっしゃいます」〉

『そうか...ヴァルは一緒に寝てやらないの?』

〈「いえ滅相もない!!私なんかが、リアン様とだなんて!!」〉





冗談なのに、すごいうろたえてるみたい

その証拠に、風景がガサガサ変わってるし...





『別に変に意識しなくたって、リアはまだ10歳のガキだよ?母親になったつもりで、寝てやればいいのにー』

〈「ムリですよ...からかうのはやめてくださいライ様」〉

『バレたか...でも、リアに言われたら断れないだろーヴァルは』

〈「それはそうですが...あっ、リアン様ァー!!」〉





ちょうどいいタイミングで、ヴァルがリアを見つけたらしい

なんだよ、もっとからかって遊ぼうとか思ってたのにー







『紅炎、リア見つけたって』

「そうか...チッ」

『ちょっと手加減してよ...一応一国の王なんだからー』




まんまと紅炎にのされたシン

動かない、ただの屍のようだ...プッ





〈「紅炎さん?ママは?」〉

「いるぞ、ライ!リアンが呼んでいる」

『はいはーい!!心配しなくてもいるよーリア!』

〈「ママ!!」〉






オレの顔を見たら、リアの表情も緩んだ



あっ!

いまシンの状態に気づいて、敢えてみて見ぬフリしたわこの子






〈「何かあったの?」〉

「いや...俺はしばらく国を離れるから、挨拶をと思ってな」

『まったく律儀なんだから、紅炎は』

「いいだろ別に...リアン、直接会えるのを楽しみにしているからな」

〈「うん!ボクもだよ紅炎さん!!」〉

『それだけだから...また連絡するな〜リア!』

〈「はーい!またねママ!!パパにもよろしくー」〉






短い会話でも、離れているとこうも充実するんだな...新たな発見







「リアンはいい子だな」

『だろー?たぶんオレじゃなくて、ベリアルに育てられたからだと思うけど...』

「ベリアル...そう言えば、お前のジンだったな」




あっヤバイ...余計な事言ったかも





『そんなに見つめても、詳細は明かしません!紅炎のを教えてくれるなら、言ってもいいけど...』

「ムッ.....それはできん」

『でしょ?お互い、そこはつっこまないでおこうよ、今後のためにも』







それに紅炎と違って、オレはまだジンを手に入れたばかりで

お世辞にも使いこなせてるとは言えない...いや一応魔装はできるけどね





それに、できることなら何もしたくないんだよ...面倒だから←本音








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