マギ長編

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『...どいてくれるかなー紅炎?』


「無理な相談だな...ライ」






オレは今、煌帝国で


そして、第一皇子である紅炎に、なぜか押し倒されている...















ことの次第を順を追って説明しよう...



































まずバルバッドでの一件後


オレはシン達と一緒に、シンドリアへと一度帰還した



もちろんそれには、アラジン・アリババ・モルジアナも一緒だった





しかし、帰ったはいいが、やることは山積みで...


まずは、バルバッドでの一件を片づけなければという事になり





早々に(といっても2カ月缶詰状態だったけど)
シンはまたシンドリアを出立した






もちろんそれにオレもついていった

紅玉との約束もあるし、ジュダルも心配だったからな


























『シン...』

「なんだーライー?」

『その締まりのない顔やめろよ...』

「えーー?」





ダメだ聞いてない...








いざ煌帝国行きの船に乗るや否や


オレから離れようとしないシン





バルバッドでムリした所為で、2か月たった今でもまだ思うように動けないんだよ...オレ


自分での治癒には限界があるし、何でか他からの治癒ができない身体なんだよね...


たぶんあの時の黒ルフが関係してるんだと思うんだけど...









あっちなみに、リアはお留守番


アラジンたちの事も心配してたし

煌帝国に連れていく気は元々なかったからちょうど良かった









「王様...見せつけんのやめてもらえません?」

「...」


「嫌だったら、どっか行けばいいだろシャルルカン」


「どっかって...」

『ゴメンなーシャル...』







この限られた空間で、何処かに行けってのも無理があるんだけど...



あっそうそう!

オレ達は今、甲板に出て気分転換中なんだー



だからたまたま同じことを考えてたシャルから、呆れた視線を貰ってるってワケ









「はぁ...あと数日の辛抱か...」







疲れた顔のシャルは呟きながら、そのまま甲板を後にした







『シン...お前、外交なんだから煌についたらシャンとしろよ?』

「わかってるさ!!ただ、ライが動けない今を逃す手もないだろ?」

『その言葉で、意地でも逃げたくなってきたんだけど...』

「そう言うな...オレだって好きでこうしてるワケじゃないんだぞ」






切ない表情になったシンだったけど、オレは騙されない


この顔、確実にオレをどうしようか考えてるのを隠してるだけだもんよー

















案の定、船の上でヤられたのは言うまでもない...








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