マギ長編

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「ねえ、アリババくん!!」





オレ達が最後に見た時とは比べ物にならないくらい、元気なアラジンがそこにいた




それこそ...オレたちの希望の光だった









「ハッ...やっと来たか...待ってたぜ!!」




アラジンが来たことにより、先ほどよりもさらに力強く雄たけびを上げる魔人





「オレもオレのジンを手に入れたんだからな!!さあ、お前もジンを出しやがれ!!」




確かにウーゴくんならばそのジンに太刀打ちできるかもしれない...


でも、もう気配がしないんだ...


きっとウーゴくんはもう...






「アラジン!!ジュダルたちに対抗してくれ!君のジンならできる!」

『待てシン!!...アラジン、ウーゴくんはもう...」


「...ライお兄さんはわかったんだね...ウーゴくんはね...もう、いないんだ」


「「「「!?」」」」




やはりか...




「ライお兄さん、これが終わったら話があるんだ...いいかい?」

『えっ?ああ、わかった...聞こう』

「ありがとう...」






アラジンのジンがいないとわかると、ジュダルはすぐにアラジンに向かって攻撃をする







しかしそれをアラジンが、魔法(ウーゴくん?)で跳ね返し

むしろ、ジュダルたちを吹き飛ばした


それと同時に、シンの氷も溶けた







「おじさん、大丈夫かい?」

「ああ!」

「なら、モルさん!おじさんを街まで連れて行ってくれるかい?あそこにおじさんを待ってる人がいるんだ」

「で...でも...」




渋るモルジアナに、大丈夫だと街を指すアラジン





『モルジアナ、行け!!シンを頼むよ』

「...はい」

「ライ...」

『いいから...行け!』





シンを担いで、その場を後にするモルジアナ
















「もったいつけてこの程度かよ...がっかりさせんなよ、チビよォ!!!」


『アラジン...どうだ?』

「...うん......ボクじゃあ...勝てないな」

「えっ!!?」






ジュダルはルフの供給を受けているため、今さっきの攻撃も全く効いていない


これには、さすがのアラジンでもダメらしい...







「アリババくん、ボクの魔法は未完成でね...今のあの人にはとうてい勝てないんだ」


『だったら、アリババお前の出番だぞ...お前がアラジンと力を合わせたら、アレを倒せる!』

「そ...そうしてーけどよ...!?」





蹲り、血も結構流しているアリババ

オレは手をかざしつつ、応急処置だけしようと傷を塞いでいく





「剣もねー...マゴイもねー...もうオレはろくに戦えねーんだ...」

「...そんなことないさ」

『そーだよ、まだ終わってねーよ!』





アラジンの周りにルフが集まってきた




「さあ、よく見ておくれよアリババくん!」

「『...!?』」






ルフが王宮の外に飛んでいく












ギャーァァアァ...

ワーーワーー...




「王族貴族を皆殺しにしろォ!!」


「バカヤロウ、そんなことしてなんになるってんだ!!」

「せっかくすべてが生まれ変わるところだったのよ!!」


「自分の国を自分たちで、やり直すって決めたじゃないか!!」


「あの時、そう誓ったはずだ!!」









「アリババくん...この国には希望の力が残っている。前に進み、運命を乗り越えようとする正しい力さ!」





ルフを通じて見える光景

国民たち一人一人の表情が胸に突き刺さる






「君が火をつけたんだろ?みんなの希望の心のに!!」

「...!みんな...!!」





「「「「あきらめて...たまるか!!」」」」





前へと生きる生命(いのち)を、ルフ鳥は導く!!





「だからボクらはまだ、戦える!!」





アラジンが手を天に掲げると、ルフ鳥がアラジンへと取り込まれていく




「『アラジン...!!?』」






どんどん集まるルフが竜巻をおこし、目の前が光り輝いて見える






「間違いない...やはり彼は、手に入れていたのだ...!あれこそは、まさしく!!」







≪ソロモンの知恵≫






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