マギ長編

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「ママ...大丈夫?」

『ん...ちょっとマゴイ使いすぎただけだから...』

「本当に...?」

『ああ...』





ベッドに横たわるオレの横に、布などを持ってきて寄り添うリア


あれから...少しだけ気を失っていたみたいだ


綺麗に手当てされてる腕が見える...





『リア、あれからどれくらい経った?』

「そんなにたってないよ...まだみんな混乱してるし...」

『そうか...』


「あとね...アラジンが...」












ウーゴくんが消えたショックで、アラジンが笛に魔力を与え続けて倒れたらしい...


いくらマギだからと言っても、自分の内にあるマゴイは無限ではないのだから...



体力が回復したら、オレが診てやるしかないよな...








「ママ...」

『あー大丈夫だよ...リア、シンたちはどうしてる?』

「パパなら、さっきはアラジンのとこにいたけど...呼んでくる?」


『いや...行くか...』




感覚が戻ってきてるし、もう歩けるだろう...



それに、オレの事も話しておかないといけないしな...




















『失礼するよー!』

「「「「ライさん!?」」」」



アラジンの寝ているという部屋に着くと、見たことのある霧の団の人たちがいた





『ちょっとアラジンを診ようと思ってさ...いいか?』

「ライさん、その怪我は?」

『大した事ない...そんな顔するな』




ちょうどオレが助けてやった奴がいたから、この場が少し暗くなった


別にオレが勝手にやったことなんだから、そこまで落ち込まなくてもいいのに...


それにこれ、ほとんどウーゴくんから受けた傷だしね...


見た目ほど酷くはないんだけど、マゴイの消費が激しかったから自然治癒に時間がかかってるんだよね...


どっちにしろ自業自得ってやつだよ

















『とりあえずは...これで、安静にしといてくれ』


「わかりました」




思ったよりもオレのマゴイが消費していたみたいで、アラジンに与えられたか不安だが、呼吸も安定したから多分大丈夫かな...




『じゃあオレ達は戻るな...あとは頼んだよ』

「はい、わかりました」




オレ達がアラジンのいる部屋から出ると、何やら外の方が騒がしかった




断片的に聞こえた言葉をつなげると、どうやら国軍が来ているみたいだ





『リア、オレ達も行くか』

「うん...」





オレ達は騒ぎの方へと歩いていった

















「若!!すっかり見違えました!」

「バルカーク!!」




オレとリアが外に出ると、アリババが国軍の一人に駆け寄っていた


しばらく話をした後、バルカークの後ろから見たことのある顔が出てきた






「サブマド兄さん、どうしてこんなところに?」

「...」




めちゃくちゃ震えているサブマド

どうやら今回はこの人が、自分からここに行くと言ったらしい





「若...副王がこのような状態をおしてここへ来たのは、あなたと大切な話をするためです」




サブマドの代わりにバルカークが要件を伝えてきた




「ここは我々にとって敵地...それを承知で、命懸けで赴いた副王のお気持ちをお察しください」



「よう、サブマドじゃねーか!」

「お、おじさん」





騒ぎを聞きつけたシンたちが輪の中に入ってきた



つーか関係ないけど、サブマドにおじさん呼びされてるシンって...プッ






「ママ?どうかした?」

『いや、なんでもないよリア』




苦笑いでリアをあしらった

顔に出ないのがオレの長所だったんだけど...気をつけよ






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