マギ長編

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「シャルー!!」

「おっリアンじゃねーか!何だー剣の手合わせか!」

「うん!ママがシャルとやってこいって言ったの!」




元気よく、鍛錬場へと姿をあらわしたリアンをシャルルカンが迎える




ライとリアンが迷宮から帰還して、数日が経った今

シャルルカンとリアンの稽古は、ほぼ日常の風景になりつつあった




「にしてもライの奴、リアンを放ってること多いよなー
リアンは寂しくないのか?」

「ん?べつに寂しくないよ?シャルたちといるとたのしーもん!!」




笑顔で答えるリアン
どうやら本当にそう思っているようだ

この時シャルルカンは、王様の子供でもあるのにしっかりしてるなーなどと思っていた




「そーかそーか!オレらといると楽しいのか!じゃー今度は、一緒に街にでも行くか?」

「ほんとー!!ボク街に行ってみたかったんだー!」

「そーだな...王様にも聞いてみなきゃだけど、近い内にな!」

「うん!!シャルだいすきー!」




稽古している事も忘れ、リアンはシャルルカンに飛びついた


飛びつかれたシャルルカンの顔は、ニヤけていたのは言うまでもない
(顔はライに似てるから可愛い)










「あーっ!!!!ちょっと剣術バカ!!リアンくんにバカがうつるじゃない!!離れなさい!」

「うわっあ!?」

「いてっ、何すんだバカ!!」




シャルルカンとリアンが話していると、どこからそれを嗅ぎつけたのか、ヤムライハが突撃してきたのだ


もちろんシャルルカンの抱っこしていたリアンは、ヤムライハの腕の中に




「あーヤムだー!!研究はいいのー?」

「いいのいいの!リアンくんに魔法を教えてあげてって、ライに頼まれてるから!」

「そーなの?ヤムの魔法はキラキラしてるから好きだよー」

「本当?リアンくんにそう言ってもらえて嬉しいわ!」





昨日はヤムライハから魔法について学んでいたリアン

そこで見せてもらった、ヤムライハ得意の水魔法がお気に召したようなのだ





「オイ!!」

「...なによ」




ヤムライハにすっ飛ばされたシャルルカンがさすがに文句を言う



すかさずヤムライハも睨みつけ、まさに一発触発な雰囲気だ


しかしそんな光景を目の当たりにしても怯まないのがリアン





「ふたりともケンカはめーだよ!!」

「「...!?」」




ヤムライハの腕から抜け出し、二人を指差しながら怒っているリアン

本人はかなり真面目に言っているのだが、二人にはある意味効いた(しかし実際はリアンの演技)





「ママが言ってたよー!ケンカするほど仲がイイって!!シャルとヤムは仲良しでしょ?」




必然的に上目遣いのリアン
親に似て美形なので、マジ天使なのだ




「誰がコイツ何かと...!」

「ちょっ、リアンくんの前なのよ...ここは一時休戦としましょう」

「チッ...しかたないからな」



すぐに反論しようとしたシャルルカンだったが、ヤムライハに止められ押し止まる






「そーだぜ、オレ達本当は仲良いんだぜリアン!」

「そーそー、仲良しよー!」

「やっぱりー!!ボクふたりが仲良しでよかった!!」




苦し紛れに肩を組んでいる二人へとダイブしたリアン


もちろんそれを軽々と受け止め、とりあえずは事無きを得た






しかしその後、どちらが先に稽古をつけるかとケンカになったのは言うまでもない...












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