マギ長編

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迷宮内時間 10年後



「わぁーーん!!あーー!」

『あーもう泣くなってばーリアー』

「主、そろそろ出る準備はいいか?」




あれから半年はあっという間だった

そして、どうせならと10年もここで過ごすことになってしまった(だって居心地イイんだもん)




ぶっちゃけ、みんなに見守られながら産めなかったことは心残りだったりしたけど


元気な子が産まれたから、ベリアルには感謝してる







ちなみに、リアという名前はシンドリアから貰ったんだ


シンの国ってこともあるし、響きがなんか可愛かったからさ〜



あっちなみに、勘違いされたらアレだから言っておくけど
リアは男の子だからね?


本当はリアンだけどリアって呼ぶ方が可愛いじゃん?



そこはただのオレのわがままだったり〜












「主、こっちに乗ってくれ」

『はいよ〜!リア行くぞー』

「うん!!」




オレはリアを抱っこして

ベリアルに言われた魔法陣の中に入る



「主、暫くは会えんだろう...リアも元気でな」

「うん...ベリアルとは本当にバイバイ?」

『そうだなー、ベリアルとは会えないけど、パパに会えるから寂しくないぞーリア』

「うん...ベリアルまたね!!」



また泣きそうになっていたリアもベリアルに撫でられれば、元気になったようだ

ベリアルの手を握り笑顔でお別れを言うリア

我が息子ながら、めっちゃ可愛い







「...主、我はその剣に宿る
さすがの主にも、我を顕現させる力はないだろう...」

『でしょうね...またなベリアル』

「もうすぐ外に出る、ではまた会おう主」





そういって、オレの剣に金属器の証である紋章が刻まれた





『リアン、やっとお前と歩んでいけるな!』

「うん、ママ!!」




















こうしてオレは、外に出た



は、いいんだけどーーー!!?





『マジかーーここ上空なんですけどー!?』

「きゃははっ!!」

『ヤダこの子、この状況を喜んじゃってるんですけどー!?』





さすがシンの子供とでも言おうか
笑いながらオレを見ているリア


かなりの大物になりそうだね...


母は君の未来がちょっと心配だよ







そう思っている間にも

海に向かってまっさかさまに落ちるオレ達






あーあれって、ピスティ達の船っぽいね






『リア、しっかり掴まってろ!』

「うんっ!」





ちょっくら重力魔法で

自分たちの体を浮かせる



疲れるからあんまやりたくはなかったんだけど、それどころじゃないしね...









『ピスティーー!!たっだいま〜!!』

「ただいま〜!」




叫べば、浮いている存在がオレだと気づいたのか、みんなの視線がこちらに集まる







トンッ





『ただいまピスティ、待たせたな!』

「おかえりなさいライ...って、その子供は何?」





もちろんオレに抱かれているリアに目が行くピスティ


状況が全く読めないと目で訴えてくるから


とりあえず、帰り道に全部説明しといた






最初は驚いた様子なピスティだったけど

どうやら、ヤムからオレのことを聞いていたらしくて、すぐに状況は理解してくれた



まぁ最後には、迷宮の謎がさらに深まったわと呟いていたが...








「ピスティ様、そろそろシンドリアに着きます」

「ありがとう!!ライそろそろ外に出ましょう!!」

『はいはい、リア行くぞー』

「うんっ!!」







シンに会うまであと少し...






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