マギ長編
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霧の団との衝突後
ホテルが壊れた事もあり、霧の団の居るアジトへと移ったオレ達
割り当てられた部屋は狭かったけれど、なんか昔を思い出して、すこし懐かしく思えたりした
「ライ、そろそろ外へ行くぞ!」
『おう...今日の説明しないとだもんな...』
「パパー!!」
「リアン!!」
シンが入って来たため、リアのテンションが何故か上がっていた
最近、シンと一緒に居られることなかったしね...
「ジャーファルたちに、アリババ君たちを呼びに行かせた」
『じゃあオレ達も行くか...リア、おいで!』
「うん!!」
霧の団の皆が集まった場所に、アリババ達も到着した
頭領として、シンの横に立つアリババ
「諸君、本日の会談交渉は決裂した」
シンの一言で、集まった霧の団メンバーは落ち込む者や泣き出す者まで
「要求は完全に跳ね除けられた...国王軍と我々の対立は、決定的となってしまった」
「カシムたち出ていっちまったし」
「もうおしまいだぜ...」
口々に、マイナス思考な言葉を呟いていく
その言葉に、アリババの顔も歪んでいく
「なにがお終いなんだ?」
「はっ!?」
「これまでは、盗賊まがいのやり方しかなかった君たちが、今日初めて正々堂々と戦ったんだろ?
自分が剣をとった理由を思い出せ!!」
シンの演説が始まっちゃったよー
「貧しさから抜け出すこと、守るべき家族を養うこと、こんなもので終わりだと思う奴がこの場に一人でもいるのか!!」
「はっ...!」
シンの言葉に、霧の団のメンバーの心が動き始めているようだ...
横にいるアリババも、顔にスゴイと書いてあるくらいに...
「よし!!ならオレは、オレの持てる力のすべてをお前たちに貸そう!」
アレレー?
これなんか嫌な予感しかしないよオレ...
「何が来ようが、オレが倒してやる!!国を追われるようなら、オレの国で受け入れてやる!」
「はぁ...また勝手なことを」
『ガンバレヨジャーファル...』
「何言ってるんですか、あなたにも手伝っていただきますよライ」
『はぁ!!?マジかよ...』
ジャーファルの言葉に、オレの顔は曇っていったよ...
「世界はまだ理不尽さで溢れている!それと戦う者達を受け入れる...その為にオレは国を作ったのだから」
どうやらシンの言葉は、霧の団の皆の心を掴んだらしかった...
オレ達は、あとあとの事が心配でならなかったがな...
アリババは、シンの凄さに少し落ち込んでいるようにみえた
横にいるアラジンとモルジアナも、少し心配そうな顔をしている
「アリババくん...」
なんか空気悪いなーとか思っていると、いきなりウーゴくんがいる笛が光っていた...
「どうしたのウーゴくん!?」
『光ってる...?』
「ママ−あれー!」
『えっどうしたリア?えっ...ジュ、ダル?』
リアの指さす上空を見ると、浮いているジュダルがいたのだ
「オーーイ、シンドバッド!!」
ザワ...ザワ...
声が上か聞こえると、皆が騒ぎ始めた
そりゃー人が突然空から来れば驚くわなー
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