マギ長編

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オレがシンドリアに飛んできてから数日




カキーンッ





「うわぁっ!?
またライの勝ちかよー」




剣術バカと名高いシャルルカンことシャルとオレは

銀蠍塔で稽古と言う名の真剣勝負をしていた





『当たり前だし!!
用心棒だったって言ったろー?』

「すごーい!!
ライは、やっぱりカッコいいわね!!」

『ありがとうピスティ』




黒刀を鞘に納めると
飛んできたピスティを抱きかかえる




「本当、なんで男じゃないのよー!」

『ピスティ...それ一応、内緒だからそんな大声で言わないでくれ』

「あっごめん...」





まあ実際は、そんなことバレてもいいんだけどさー

シンがね...


悪い虫がつくから
八人将以外には口外するなと

あれから会うたびに
シンに言われるんだよ...






「ライ?どうかした?」

『いーや...
ちょっと疲れたから、オレ部屋に戻るわー』






本当は疲れてはいなかったが

そのまま此処にいると


シャルに付き合わされ
ヘトヘトになるまで稽古することになるからな...

ここ数日で学んだよオレは...




後ろで、お前まだ汗かいてないだろー!


なんて叫んでるけど
無視してオレは王宮に入っていった







っと言っても
自分の部屋に行くわけではない



そろそろ、シンが仕事から逃げようとする時間だと思うから


厨房に行き、お茶のセットを受け取ってから
シンの仕事場(白羊塔)へ向かった








『失礼しまーっす!!
みなさん休憩なんてどうですかー?』




オレが部屋に入ると
ジャーファルとその他の人達の視線を一斉に浴びる




「...そうですね、みなさんひとまず昼休憩にします」


助かったーなどと言いながら
この部屋を後にするみんなを見送りながら


オレはジャーファルに話しかける




カチャッ




『お疲れさん!!シンはあっちにいるのか?』

「ありがとうございます...
はい...逃亡していなければ、私の渡した書類に向かっているはずです」




オレの渡したお茶を飲みながら
ため息をついているジャーファル


本当にお疲れみたいだ...





それぞれの机にあるものを見る限り

まだまだ終わる兆しが見えなそうだ...





『じゃあ、オレはシンのところに行くな!
ジャーファルも適当に切り上げて、これ食べろよ〜』

「はい、シンは任せましたライさん」

『りょーかい!』





お茶と一緒に持ってきた
軽食を近くの机に置きながら


オレは、奥にある部屋に足を踏み入れた







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