マギ長編

□02
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『ん...?』



ここ...どこだ?





目が覚めると

貧乏なオレでもわかるくらい

かなり上質なベッドに寝かされていた





『うっ...』






とりあえず
部屋を見回そうと起き上がろうとしたが

腹の辺りが痛くて断念する






『ダレかぁー、ここはどこですかーってダレもいないか...』





我ながらアホらしいと思ったが
人がいないことには

自分が今、置かれている状況を理解できない






「プハハッ!!
お前いきなり独り言とかー!!」

『え!?』



自分一人しかいないと思っていた部屋で

突然、他の人の声が聞こえた





起き上がる事は無理だから

目線だけで周りを見渡すが

どこにも誰もいない






不思議に思っていると
突然、頭上から再び声が聞こえた




「お前なにキョロキョロしてんのー?」

『あ...』



見上げると、そこには黒い髪を後ろで束ねた
目の赤い少年が浮いて...?






やっぱり、浮いていた...




「オレはジュダル!
お前を拾ってやったのはオレだぜ?」



感謝しろよーっと言いながら
自然にベッドに座った



向こうが自己紹介してるのに
こっちがしないのもアレなので




『オレはライ、一応助けてくれてありがとう』



お礼は言っておく

そういわれてみれば
気を失う前に聞いた声は

こいつ、ジュダルの声だった気がするし






「お前さ、3日間も目が覚めないから
もう死んだのかと思ったぜー?」

『3日...』





そんなに寝てたのか...





あっ、それよりも聞きたいことは山ほどあるんだった






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