マギ長編

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『っというワケで...やっと帰れるー!!やっほーい!!』


「ライの喜びよう、半端ねーな」

「やはり外交というのが窮屈だったのではないでしょうか...」

「王様的には、複雑ー」








長かった煌帝国での生活はこれでおしまい



バルバッドの件は、シンの力でなんとかなったようだし


一安心ってことだ!





今は帰りの船の中だよ〜









『にしてもシン、煌の皇子をシンドリアに受け入れるって本当か?』

「あぁ...何でもその皇子が是非にと言っているらしい」

『断らなくてよかったのか?』

「...色々あるんだ」





遠くを見るシンの目は、これ以上聞くなと言っていました






『で、その皇子って...白龍だよな?』

「何で知ってるんだ!?」

『知ってるも何も、それ以外に考えられないから...』




紅炎はまずありえないし、紅明も外に出て行くヤツじゃないし、紅覇もわざわざ敵国に行くような子じゃない

ってことは、白龍しかいないじゃん







『って、何不貞腐れてんの?』

「ライは、随分と煌の皇子と仲が良いんだな」

『今さらじゃん...シンだって、紅炎と話せたんだし結果的にはよかったろ?』

「それとこれとは、話が別だ...それに聞いたぞライ」

『ん?なっにを...』







目の前にいるシンの目が、急に鋭くなった

あれ?何コレ...怒ってる?







「あの日、てっきりオレは夜のうちに戻ってきて一緒に寝ていたと思っていたが」

『えっ、そう言ったじゃん?』

「シャルルカンに聞いた...お前、夜中あるいは朝方に戻ってきただろ、紅炎の部屋から」

『...オレを疑うのか、シン』





なんとかして、白を切るしかない...

バレたら...確実にオレ再起不能になる心が







「疑いたくはないが...」

『だったら、オレの言葉を信じろよ!』

「信じたいのは山々だが...首元赤くなってるぞ?」

『えっウソ!?』




とっさに、首元を隠したら

シンの顔があきらかに歪んだ




嵌められたと思ったときには、オレは壁に打ち付けられていた






ドンッ




『い゛っ...シン、ごめんって』

「やっぱり紅炎と寝たのか?お前は、オレを裏切るのか...」

『寝てない!!いや、結果的に寝たけど、言葉のまんまの意味で添い寝しただけだ!!』

「信じられると思うか?」





掴まれている腕はビクともしないし、どうやっても言い逃れできない

自分が悪いのはわかっているけれど、紅炎を恨んだのは言うまでもない








『...だったら、身体に聞いてみればいい...オレは何度だって言うよ、もうシンだけしかいないんだよ』シュン

「ぐっ...そんな顔したって騙されないからな!!」

『...それなら、もうオレはいらないか...?』





今の時点でこれを言うのは、かなり卑怯だってわかってるけど...


シンに拒絶されれば、残る道は...一つしかないからな






「はぁ...わかった、今回は許す」

『ホントか!!』

「ただし...」

『ただし...?...って、うわっ!?なっなに!?』





首を傾げたら、シンに抱き上げられ(お姫様抱っこね)

部屋まで運ばれました








そうさっきまでの、痴話喧嘩はお空の下だったんだよ...


今度兵士達に謝らないとね...















次は裏なので、苦手な方は4Pまでとんでください

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