マギ長編

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アリババの目つきが今までとは違うものに変化した



魔装の仕組みは、頭で理解していてもできないなら仕方がない



だったらと、腕ごと、むしろ体の内側も全部燃やしてしまえ、と



アリババの身体中が炎に包まれたと思ったら、敵の身体は真っ二つに!!






そして...!!



「できた...これが...アモンの剣!!」





大きく黒くなったアモンの剣に、腕まで魔装されたアリババ









勝機が見えたと思ったのもつかの間



新たな敵がアリババを襲う




斬っても斬っても、分裂・再生を繰り返す敵は、人間の知能をもあわせ持つ迷宮生物そのものらしい...






「アモン!!」





剣に力を収束し、一気に敵を蹴散らす


跡形もなく燃やされれば、再生などできないに等しい







ドスッ...





「ボス猿のお出ましか...それにこの数は面倒だぜ!!」




思いっきり剣を振るうアリババだったが、武器化魔装がついさっきできたばかり


マゴイ量も気を配らなければならない






「全部蹴散らしてやる!!」


「グワァァァアアア!!!!」






ボス猿に向かうアリババだったが...





ガスッ  ボンッ






「一人で行くなんて、ひどいじゃないですか...」

「そぉーそー!!ボクたちは、仲間はずれかい?」ニコッ



「モルジアナ!!それに、リアンも!?」





3人は向かってくる敵を蹴散らしながらも話を続ける





「モルジアナ、どうして来ちまったんだ!」

「あなたの力になりたかったからです」

「そう言うと思ったから黙ってたのに...それに、リアンまで...」


「ボクは、アラジンの代わりに見届けに来たんだよ?」ニコッ




いつもニコニコしているリアンだからこそ、逆に心が見えにくい

モルジアナは相変わらずの無表情(若干怒ってはいる)





「...ったく、オレが黙って出てきたのは、オレ一人でやるべきことがあるからだ!」

「わかってるって!」

「あなたは、まだあなただけの、何かやるべきことを秘めて戦おうとしている...」


「でもさ、それは...」

「「こんなところで、こんな連中を相手にすることじゃないはずでしょう(だろ)!?」」





アリババと敵の間に立ち塞がる、モルジアナとリアン


キリッと上にいるアブマドを睨みあげる





「こいつらは私たちが倒しますから」

「そんな無茶、やらせられるはずないだろ!」

「失礼しちゃうなー!」




グワァアァアアっと雄たけびを上げ向かってくる敵に向かいあい




「無茶じゃないわ!私、やれます」

「援護は任せてモルちゃん!」





思いっきり息を吸い、一度止めてから一気に吐き出す




ガウーーーッ!!!





それは衝撃波となって、敵を震えさせる

それに伴って、リアンの電撃が物理攻撃をしかける




「アリババさん!」「アリババ!」




攻撃の終わった二人はアリババに向き直り

笑顔でこう言った






「大丈夫です!!こう見えて私、とっても強いですから!!」

「あ、ああ...」

「んじゃ、行っくよー!!」


「えっ!?リアン!?」



自分よりも大きいアリババを肩に背負い、振りかぶってから、思いっきりぶん投げた(リアンはモルジアナと同じくらい力持ち)




「「行って、早く!!」」





塀を無事に越えたアリババに声をかけ、目の前の敵へ向き直る







「ここは通しませんよ...」

「無駄だ小娘...泣きわめいても今日は逃がしてやらんぞ...お前はあの時、我らのスピードにまったくついてこられなかったではないか...」




その言葉に、モルジアナの目つきが鋭いものに変わった

そして雰囲気もとげとげしいものに...




「まさか...あれが私の本気だったとでも?」

「モルちゃん...雑魚はボクに任せてよ!」

「はい...」






戦闘態勢に入るモルジアナとリアン





「私の本気で...今から泣くのはあなたたちの方よ」

「よし、いっちょ本気でいきますか!」










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