マギ長編

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「にしてもなぁ...霧の団に迷宮攻略者がいるとはなぁ...」

「ええ、魔法アイテムをいくつか確認しましたが、そのうちの一つは確実にジンの金属器でした...幸い、死人は一人もでませんでしたが...」





結局、昨日の夜は

ジャーファルたちのいる方に、霧の団が現れたらしい...



そして、まさかの金髪(アリババ)が、霧の団に所属していたと言うではないか...


怪傑アリババは、やはりアラジンたちの友人であり、アモンを攻略したアリババで間違いなかったようだ



その所為で、アラジンは気落ちしてしまって、話しかけても生返事しかしてくれなかった
















『リア...どうなるんだろうな、この国は...』

「ママー?元気だしてー」

『リアはホントいい子だなー!!』




リアを抱きしめながらオレは、シン達が話している昨日のことを、断片的に聞いていた




『ん...?』



すると何かの物音が、アラジンたちのいる部屋から聞こえた気がした




マスルールを見ると同じくそれに気づいたのか、頷いていた





『シン、アラジンたちの部屋に誰か来た』

「はっ?誰かとは誰だ?」

『そこまではわかんねーよ...マスルールはわかるか?』

「いえ...さすがにそこまでは」




ここで話していてもキリがないので、とりあえず聞き耳をたてる





どうやらアリババがいるようで、霧の団について話しているようだった










要約すると...

小さいときから仲の良かったカシムが、今の霧の団の実質リーダーだということ


いろいろあって、子供の頃は一緒に暮らしていたらしい



しかし、ある日バルバッド先王がアリババのもとに訪れ、自分の息子だと王宮に引き取られた



そこから数年後、カシムと再会を果たしたアリババだったが...

とある一言から、大きな事件を引き起こしてしまったと

結果的に、先王の死期を早めてしまったらしい



その所為もあって、アリババは自ら王宮から逃げ出したと...





「なるほどねー先王の隠し子の話は聞いていたが...そんなことがねー」

『まさかの展開に、オレついていけないよー』

「シンにライ...盗み聞きなんて悪シュミですよ」





オレ達は、壁にコップを当てて聞き耳を立てていた

悪趣味なんていっているジャーファルも、聞き耳を立ててる所を見ると...


お前も気になっているじゃん!とかつっこみたかったけど...やめておく(後が怖い)











それから迷宮攻略後、霧の団に入るまでを話し始めたアリババ



帰って来たアリババが目にしたのは、荒れ果てたバルバッドだった...

まずはカシムに会い、あの時の事件のことを聞いたらしい

すると、スラムの人々が、国からどんな仕打ちを受けていたのかを知った


そこからは、カシムに言われるがまま

霧の団のリーダーになりアブマドと話をつける決意をしたと...








この話を聞いてると、国が悪いのはわかるんだけど...

どうもアリババの意思というものが感じられないし、カシムって奴が引っ掛かる...







アリババが、アラジンたちに出て行ってくれと怒鳴り始めると、アラジンが一喝


落ち着いたアリババに、一緒に考えようといいだしたアラジン




いい方向に話がまとまろうとした頃




ドンッ!!




アラジンたちのいる上の階から、ものすごく大きな音がしたのだ...





「なっなんだ、上から大きな音が...」


『シン、後ろ!!』




大きな音に気をとられているシンの後ろから、霧の団の者と思われる人物からの襲撃を受けた


オレの声に反応して、何とか攻撃は避けたけれど...


ざっと見ただけでもかなりの人数がいるし、多分ホテルの外は囲まれているだろう






「なんなんだこいつらは...」

「よくも俺らの頭をさらってくれたな!」


『...アリババのことか』





でもさーなんでシンが狙わられてるの?

それに、どっからオレ達の身元がバレた?

だって出会ったのは、ジャーファルだけじゃんねー?




「やれぇ!!」




一斉に矢が放たれる

オレはすぐに逃げれるように、リアを抱き上げておいた




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