マギ長編
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あれから少し経った頃
「バルバッドへ行くぞ!!」
『は...?』
「だから、バルバッドへ行くぞ!!もちろん、リアンも連れてな!!」
『...ジャーファル説明』
いきなり執務室に呼ばれたかと思えば
バルバッドへ行くって...
自由すぎるだろ...それに、リアまで連れてくとか
笑顔のシンほど面倒なものはないので、とりあえずジャーファルに説明を求める
「数日前からバルバッドとの交易が、突然中止されてしまったのです...その原因を探るためにも、シン自ら行くことにしたのです」
『ふーん...でも、リア連れてく意味なくね?危ないしさー』
「そうか?リアンはもう一人前の男だろ?」
『いやだか「うん!!ボク行くよ!」リア!!?』
話している間に入って来たのか、いつの間にかオレ達の足元に立っていたリア
気配がなかったって...
我が息子ながらやるなー
って、感心してる場合じゃないよ!!
『リアン、ここみたく安全な国とは限らないんだぞ?本当に大丈夫か?』
「うん!!ボク、もうママも守れるよ!」
『うーその辺は心配してないけど...リアは可愛いから誘拐されないかとか、そっちが心配なんだよー』
しゃがんでいたため、すぐにリアを抱きしめ立ち上がる
シンもリアの可愛さを知ってて、言っているのだろうか...
「その辺は、ほら、ライがついていれば安心だろ?オレはリアンに色々な国を見せて回りたいんだ!!」
「ボク行きたい!!マーマー!」
シンの方はオレに丸投げか!!
こんなに可愛いリアが言うなら、しょうがないよな...
『わかったよ、行くよ...もちろんリアも連れてな!』
オレの言葉を聞くと、シンはリアをオレの腕から持ち上げ
高い高いをしながら、やったなーとか叫んでいる
『ジャーファル、本当にリアを連れて行っても平気なのか?国王とかにあったりとか...』
「ありますが...多分大丈夫じゃないでしょうか...先程の気配のなさも、完璧でしたし」
『あーやっぱり?オレも、声聞くまで気づけなかった』
「心配なのはむしろ、シンの方のような気がします...」
『確かに...』
オレ達の不安も
数日後には現実のモノとなった
リアの始めての船旅の後
バルバッドへ着いたその日の夜
オレ達はホテル近くにある店で、これでもかと飲みまくった
そんなワケで、飲みに行ってからの記憶が若干曖昧なのだ...
でも、次の日起きた時には
オレはリアと一緒に、ベッドに寝ていたから、安心してもう一眠りと思ったのだが...
無理だった...
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