マギ長編

□小話
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〜紅覇〜



「いたいた〜!!
お前ら、コイツを僕の部屋まで運んで」

「「「わかりました」」」




その時のオレは
爆睡していたから気づかなかった










「..イ..オーイ!!」

『ん...?アンタだれ?』

「僕は練紅覇だよー!
面白そうだから君を連れてきちゃった!」



ごめんね?といいながら謝る姿からは
一ミリも反省の色が窺えない...

可愛いけどさ...


てゆーか、紅覇って紅炎達の弟か!




『えっと、紅覇様?何でオレを此処に?』

「ジュダルくんから、君のこと聞いたら見たくなっちゃって!!」

『そうですか...』



なんだか物凄く
面倒な事になりそうな気がする...









そして、そんなオレの予想も
すぐに当たることとなった



「コレもいいと思うんだよね〜!
あっこっちも似合う...うーん迷うなー」

『...はぁ』


「ちょっと!!!
君のために、この僕が選んであげてるんだよ!!もう少し嬉しそうにできないの!?」




んな、理不尽なーー!?


オレは今、この紅覇に着せ替え人形にされている真っ最中

こういうときに限って
ジュダルは仕事に行っているみたいで...

はぁ...





『ちょっ紅覇様、コレ何ですか?』

「何って、可愛いでしょー?」

『いや、可愛いですけど...何で、オレに着せるんですか!
紅覇様が着た方が似合いますって!!』

「それはそうだけど...
ライのために作らせたんだよー?」




マジでか!?
わざわざこのオレのために?




『って、騙されないですよ紅覇様!!
アナタ、人で遊んで楽しんでるでしょう?』

「あっバレたぁー?」




謝る気あるのかコイツ...!

オレは、付き合ってられない帰ろうと思い
元々着ていた服を捜すが、どこにも見当たらない...


というのも、先程から着せては脱がされを繰り返していたため

床一面に、服が散乱しているのだ





仕方がないので今着ている服のまま
部屋を出ようとすると

ニッコリと笑った紅覇に腕を掴まれた




「どこに行くのライ?」

『何処って、部屋に帰るのです紅覇様』

「そんなの許さないよー?
今から炎兄と明兄の所に見せに行くに決まってるじゃん!!」

『...はっ?』




オレが呆気に取られていると

遠慮なくガンガン引っ張りながら(何気に力が強い)

目的の場所まで歩き出した紅覇














ある部屋の入口にくると
返事も聞かずにドアを開け入っていく



「炎兄、明兄いるぅー?」

『...』




見たことある部屋に入ると
多分休憩中だったであろう紅炎と紅明がその場にいた


そして、オレの顔と服を見るなり
現状を理解したであろう紅炎と紅明



「随分可愛らしい格好だなライ!ハハッ」

「似合っていますよライ殿」



素直に褒めてくれる紅明はいい奴だな、うん!

それに比べて紅炎の奴は、鼻で笑いやがった!!ムカつく!!











ということで...

紅覇は、自分の見立てた服を褒められ
終始ニコニコ顔だった訳だが


その反面、オレは部屋に帰るとげっそりとした顔をしていたそうな...
(ジュダル談)





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