マギ長編

□小話
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〜白龍〜




シュッ サッ



『はっ...フンッ...!!』



オレは今、剣術の鍛錬をしている






「なーライ、オレ暇なんだけどー」

『しっるっか!!
お前が勝手に着いて来たんだろ?』



オレが汗を流し鍛錬しているってゆーのに

この国の神官様であるジュダルは
桃を食いながら眺めているだけ


しかも、暇とか...仕事しろ仕事




「なーなーライ!!
魔法の修行しようぜー!それなら、オレ教えるからー!!」

『...今日は、身体を動かしたい気分だからヤダ!!』

「チッ...あっそ、じゃあな」



オレが断れば
諦めたのかこの場を後にしたジュダル


後で、フォローしないとな...












ジュダルが去ってからも
一人で黒刀を振り回していると

見知らぬ少年が、傍まで来ていた


「あの!!アナタは神官殿の言っていた、ライ殿ではありませんか!!」

『えっうん...?そうだけど?』



いきなり出された大きな声に押され

その場から一歩引いた




「あっすいません...俺は、練白龍と言います!
アナタの事は神官殿から聞いていて...」

『あーそういうこと...って、白龍様!?』



普通に流すとこだったよーあっぶねー

にしても、小さいな...

オレよりも年下なんだっけか?
(見た目年齢的な意味でね)




「はい?あっ敬語でなくても結構です!
歳も俺の方が下なので...」

『そういうわけには...』

「いいんです!
それに神官殿や義兄上には、普通に話してるんですよね?」



何で知っているんだこの子...

まーでも、敬語は得意じゃないというか
あんまりわからないから助かった




『じゃあ、白龍よろしくな!!』

「はい、ライ殿!!」










それから、一緒に鍛錬し
(もちろんそこは白龍に合わせて槍で)

ものの数時間で
随分と打ち解ける事ができた


なんだか弟が出来たみたいで嬉しかったり〜









カキィッ




『はい、またオレの勝ちー!!』

「...うぅ、ライ殿は槍も出来るのですね...」

『んーどうだろ?
白龍のを、見よう見まねで使ってるだけだけど?』

「なっ!?それで、この強さなんですか...」




あれれーなんかマズった?
白龍が今にも泣き出しそうなんですけど...



「うわぁーーん!!」



あーあ泣いちゃったよ...




『ゴメン、白龍を侮辱した訳じゃないんだよ?気を落とさないでくれよ...』

「うぅ..だって...俺..ほうが」



ダメだこりゃ...






暫くすると落ち着いたのか

先程は取り乱してすいませんと、謝ってきた白龍


オレは特にそのことについては
気にもしてなかったので


また一緒にやろうぜと言って

自分の部屋まで戻ったのであった...











部屋に戻ると案の定

ジュダルがオレのベッドを占拠していて

心の中で笑ってしまったのは内緒だ...





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