ヘビのお嫁さま

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「あ、あそこ空いてるんじゃない?」

「ホントだ!」





ホグワーツ入学式当日

九と四分の三番線って聞いたときはなんからしいなって思った


乗り込んだ直後、ウィーズリー兄弟に逢った

久しぶりに逢ったパーシーに顔を赤くしながら『グリフィンドールに選ばれるのを祈ってるよ』って言われた

私は決してメンくいじゃないんだけど、パーシーは年上なのにほんとに可愛いと思った。もう一回言うけどメンくいじゃないからね?

それから、双子も一緒に来るって言ったけど同学年の子と話すこともあるだろうから断って、現在ロンと空いてるコンパートメント探し中

そしてやっと空いてるコンパートメント発見!





「……あ、あれ《ハリー・ポッター》………」

「あの?てか知り合いだったの、ロン?」

「ちがうよ…!さっきフレッドたちが騒いでたから!」

「へぇ……。じゃあ決定だね!!」

「は?」

「ここ空いてるよね?!」

「なんでいきなり肯定なんだよ!?…ごっごめんよ……?他はどこもいっぱいなんだ」

「いっいや、いいよ」





コンパートメントに入れば、驚いた顔をしてるハリー

そしてハリーのOKをもらってから私たちは向かいの席に座る

ロンがチラ見ばっかしてるから頭を叩けば、ハリーは苦笑してた

そしたら双子が入ってきた





「なあ、チベッサとロン!」

「あれ?戻ってきたの?」

「あぁ!俺たち、真ん中の車両あたりまで行くぜ。リー・ジョーダンがでっかいタランチュラを持ってるんだ!」

「わ、わかった…!」

「チベッサも行かないか?」

「皆に自慢してやるのさ!」

「私はやめとくよ、今は新しい友達と親睦を深めたいからね。てか一体何を自慢するの」

「そらチベッサのコトさ!そう言うなら仕方ないなぁ!妬かせないでくれよ?なあ相棒!」

「そうだな、兄弟!じゃあまたあっちで、チベッサ!」

「あとでな、チベッサ!」

「うん」

「…チベッサ、っていうのかい?」

「え、あ、そうだよ!チベッサ・トゥルーエ!こっちはロン・ウィーズリーで、さっきのはその双子の兄さんのフレッドとジョージ!」

「よ、よろしく…!」

「よろしく!」

「私はチベッサって呼んで?」

「うん、分かった!僕は知ってると思うけどハリー・ポッターだよ」

「じゃあハリーって呼んでいい?」

「僕も…!」

「もちろん!」

「……ねぇ、やっぱり君……――





それから、途中車内販売でハリーが買ってくれたお菓子を食べながらハリーといろんな話をした

マグルの話とか、私たちのコトとかたくさん


話が一段落ついて少し間が空いたとき、タイミングよくノックの音が響いて扉が開いた





「ごめんね、僕のヒキガエルを見かけなかった?」

「見てないけど、いなくなっちゃったの?」

「うん。僕から逃げてばっかりいるんだ!」

「きっと出てくるよ」

「うん、もし見つけたら……」

「もちろん伝えるよ」





私がそう言えば、男の子は少し嬉しそうな顔をして出て行った

あ、ペットで思い出した





「ロン、スキャバーズは元気?」

「うん今寝てるよ」

「あ、ホントだ」

「死んでたってきっと見分けがつかないよ。昨日少し面白くしてやろと思って黄色に変えようとしたんだ、でも呪文が効かなかった」

「黄色って……」

「あ、黄色のスキャバーズ見てみたい」

「そう?ならやってみようか」




ロンがガサゴソと荷物から杖を取り出す

杖からは一角獣のたてがみ?がちょっと見えてる

ロンが杖を振り上げた瞬間、また扉が開いた





「誰かヒキガエルを見なかった?ネビルのがいなくなったの」





そこにいたのは栗色のフワフワした髪の女の子とさっきの男の子

女の子の方はなんだか気取ってるっていうか……、うーんなんだろう

でも可愛いのには違いないよね

あ、もうロープに着替えてる

私もそろそろ着替えなきゃいけないかな





「見なかったって、さっき言ったよ。………ねえ聞いてる?」

「ロン、その子はアナタの杖が気になるみたいだよ」

「あらバレちゃったかしら?魔法をかけるんだったら見せてもらうわ」

「あー……、いいよ。えー、ゴホン!…お陽さま、雛菊、溶ろけたバター。デブで間抜けなネズミを黄色に変えよ」

「「「………」」」

「ロン、はずかしー!」

「うっうるさいなあ…!!」

「その呪文間違ってないの?私は…―





それからちょいとした女の子の自慢?話

その子からしたらただ自分を知ってほしいだけなんだろうけど

それから名前を聞かれたから答えれば、驚いたみたいな顔された





「アナタ"トゥルーエ家"の人なの?!ハリーと一緒でアナタの家についての参考書、山ほど読んだわ!!魔法界でも有名な家系で、どの当主も教科書に載ってるほど何かに長けていてスゴい血筋なのよね?ほかにも…「ごめん」え?」

「ただ私の家系がスゴいってだけで"私"じゃない。参考書をたくさん読んでくれたのは先祖の皆も喜んでると思うけど、勝手に"私"を決めつけないで」

「!!え、あ、ごめんなさい……!…じゃっじゃあまた後で」





そう言って焦った感じで出て行った





「…言いすぎた、かな」

「そんなことないさ!なんだよ、全部分かったような口振りで!」

「友達になりたかったんだけどな…」

「あんな奴と?同じ寮だったらイヤだなぁ」

「君の兄さんたちってどこの寮なの?」

「グリフィンドールだよ、ママもパパもそうだった。もしスリザリンなんかに入れられたらそれこそ最悪だ」

「……私の血筋は皆スリザリン出身なんだけど、」

「じゃああの優しそうなおじさんとおばさんも?!」

「スリザリンってヴォル……例のあの人がいたところ?」

「あぁ」

「でもそれだけで悪いところなんて思わないでね?父さんたちが楽しいって言ってたし」

「う、うん」

「私もスリザリンかもねー、グリフィンドール向きな父さんたちでさえスリザリンだったし」

「寮が違っても友達だよ?」

「なんで違う前提なの。…私ちょっと寝るね、昨日楽しみすぎて寝れなかったの」

「遠足前の子供か」

「子供で悪いかバカ」





私はそう言うとパーカーのフードを被って窓にもたれた

ロンとハリーの会話が子守歌に、列車の揺れがゆりかごみたいに感じてうとうとし始めた時だった

また扉が開いた








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