あれから、私達誠凛は順調すぎるくらいに快勝で勝ち進んでいった
途中試合に出たすぎたらしいテツがミスディレクション駆使して試合に乱入しようとした時はさすがに慌てて止めたけどね
試合に出たいのはわかるけど、それをされたら負けになるし
でもテツだからバレなさそうだったけど
その後リコ先輩とかたちに怒られてたのは言うまでもない
あ、コガ先輩と大我だけは爆笑してた
そして今日はマンモス校でIH都予選4回戦
すごく広くてビックリした
これなら楽に2面取れる
「今日はすごいもん、見れるわよ」
「へ?」
「決勝リーグを経て選ばれる東京都の代表3校はここ10年3校しかない。東の王者・秀徳、西の王者・泉真館、北の王者・正邦。1位は毎年変わるが力は拮抗してるから4位以下はよせつけない。東京都不動の三大王者だ
今日ここは2会場分試合やるから隣のコートに普通は他会場でやるシード校が来る。…つまり、」
「"キセキの世代"、緑間なんとかさんが入った秀徳が出てくるんだ!!」
「コガ!!俺のセリフ取んなよ!?1番かっこいいとこだったじゃねーか!!!つか緑間なんとかさんて誰だよ、真太郎だよ真太郎!!」
「だって日向ばっかずりーじゃん!」
「なんの話だ」
「っけど、先輩達も去年決勝リーグまで行ったんですよね!?」
「…まぁ、手も足も出なかったけどな」
「ならどれ潰して誠凛を王者にします、先輩?」
「、は?」
「だって王者なんてかっこいいじゃないですか!どうせなら誠凛もなっちゃいましょう!」
「お、それいいな、楓!!」
「でもどうせなら王者超えてもっとかっこいいのつけてもらいましょうよ、絶対王者とか」
「それかっこいいよ、テツ!寛くんたちもなんか案出して!」
「え、あ、俺!?」
「はい時間切れ」
「短くね!?」
「てことで、潰しましょう、先輩 」
「……そう、だな!!その雪辱を果たすために1年間頑張ってきた!しかも新戦力もいる!今年は必ず倒す!!」
「楓、真顔で潰しましょうはやめような?ちょっと怖かったから」
「それくらい本気ってことです!」
「、楓、ありがとうね、危うく暗い雰囲気に飲まれそうだったわ!さすが私の楓!!」
「僕のです」
「じゃあ俺のー!」
「黙れコガ」
「なんで俺だけ!!?」
「おいおい、今日の相手って誠凛だろ?ヨユーだよ、去年決勝リーグでボコボコにされてたじゃん!いくら王者相手でもあれはねーって!新設校が偶然勝ち進んじゃっただけだよ!」
「んんんー?」
「大我、知り合い?」
「たしか、」
「今年もそうならないよう俺らが代わりにボコボ………!!!??」
「よう、また逢ったな」
「こんにちは」
「あ、固まった。ねぇ、ぶつかったらなんて言うの?」
「いや、あの………!」
「なんて、言うの?」
「ぶつかってしまい誠にすみませんでしたァァアア!!!!」
「楓、帰ってこい」
大我にぶつかってきた男子
誠凛の悪口も聞こえてきたしイライラしてたら、そんな怖い顔してたのか青ざめながら光樹くんに止められた
どんな顔してたんだろ、私
…あ、思い出した、海常との練習試合の後のストバスでボコボコにされてた男子だ
試合始まる前からペコペコしてる
結果は108対41で瞬殺
まぁ当たり前だよね
次の瞬間空気が変わった
「来たぞ、ついに……」
「今年は特にすげーってよ」
「東京都三大王者の一角、」
「東の王者、秀徳高校……!!!」
「出たな!」
「あ、和くんと真くんだ!」
「また変なもの持ってますね」
「あのクマ可愛い」
「楓、マッキーどこだよ?」
「え、たぶんスコア表の近くに置いてる筆箱の中にあるけど」
「ん、せんきゅ。…じゃあちょっと1年同士アイサツ行ってくるッスわ」
「あぁ……あ"!!?」
「ちょ、楓、止めろ!!」
「私ですか!?」
「僕もいきます」
「ややこしくなるから行かんでいい!」
「よう、お前が緑間真太郎、だろ?」
「………そうだが、誰なのだよ、お前は?」
「あ、楓ちゃん!」
「和くん、久しぶり」
「今真ちゃん、火神?ってやつのこと知らねーって言ったろ?アイツ知ってんだぜ?なんのプライドだよなー!」
「真くんは変わってないねー」
「ん?誰、ソイツ?」
「あ、先輩!」
「先輩?」
「こっちは誠凛のマネしてる、桃井楓ちゃんッス!楓ちゃん、こっちはうちの先輩の宮地清志先輩!」
「あぁ、緑間の?」
「そうですけど違います!」
「悪い悪い、お前のでもあるんだよな、忘れてたわ」
「ちょ、先輩!!」
「?なんの話ですか?」
「あー、気にしないで。よろしくな、桃井さん?」
「は、はいっ!」
「じゃあ先行ってるから挨拶もほどほどにしとけよ」
「了解ッス!」
「なっ……!!?」
「ん?」
「な、なにをするのだよ!?」
「なにしたの、大我?」
「いや、普通に名乗ってもいかにも『覚えない』とか言いそーなツラしてるから手に名前とか書いてやっただけだけど」
「だからさっきマッキー探してたのか」
「油性だと!?」
「汗かいて落ちてもらっちゃ困るだろ」
「油性でも同じなのだよ!!」
「アハハハ!!!真ちゃんの顔だろ!!!!ギャハハ!!っげほ、ギャハ、ごほっ!!」
「むせてるよ、和くん!?」
「わっ、笑いすぎた……!」
「忘れてもらっちゃ困るんだよ、先輩たちのリベンジの相手にはキッチリ覚えてもらわねーとな」
「……フン。リベンジ?ずいぶんと無謀なことを言うのだな」
「あ?」
「あり、先輩たちから聞いてねーの?誠凛は去年決勝リーグで三大王者全てにトリプルスコアでズタズタにされたんだぜ?」
「!!」
「息巻くのは勝手だが彼我の差は圧倒的なのだよ」
「……テツ、クマちゃんには可哀想だけどイグナイトいこう」
「了解です」
「仮に決勝で当たっても歴史は繰り返されるだ、ふべらっ!!!」
「ナイスー!」
「ありがとうございます」
真くんが落としたクマちゃんをテツに渡してイグナイトバージョンでお返しする
もちろん顔面にだけど?
その時の真くん、顔と声がやばかった
和くんヒィヒィ言いながら笑ってるし
後ろからは先輩たちのナイス黒子!なんて声が聞こえてくる
「過去の結果でできるのは予想までです。勝負はやってみなければわからないと思います、緑間くん」
「真くん、私バカだからそんな難しいこと言われても分かんないよ。でも、勝つのは誠凛!!頭洗って待っててよ!!」
「楓、首だからな?普通に風呂入るだけになるからな、それ?」
「あ、間違えた」
「……言いたいことは山ほどあるがここで言っても虚しいだけだ。まずは決勝まで来い、後楓は国語の勉強をしろ」
「最後のいらない!」
「黒子、楓、見ておけ、お前たちの考えがどれだけ甘ったるいか教えてやろう。…行くぞ、高尾」
「ふべらって!!!ギャハハハハ!!!!」
「っ笑いすぎなのだよ!!」
「わ、悪いって!んじゃまたね、楓ちゃん、誠凛のみなさん!」
さっき宮地先輩たちが歩いていった方に2人も歩いていった
まだ和くんは肩揺らして笑ってるみたいだ。…あ、宮地先輩らしき人に叩かれてる
「なんか黒子くんと楓に言われちゃったんだけど、」
「まぁいーじゃん、俺らが思ってることそのままだし」
「ッ勝ちましょうね、先輩、みんな!!!」
「おお!!」「あぁ!」
堂々宣言!
(だってあの真ちゃんがふべらっですよ!?ギャハハ!!!)
(黙るのだよ!!!)