ただ手を伸ばす
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ピンポーン
「はーい!」
あれから先輩たちと大我とテツが帰って、作ってくれたお粥を食べながらテレビの前に座ってた
そしたらいきなりチャイムが鳴ってビックリする
もう結構遅い時間だし誰だろうなんて考えながらも玄関に向かった
覗き穴から覗けば、見たことがあるクリーム色
まさかとは思いながら慌てて玄関の扉を開けるとそこには予想通りの人が立ってた
「孝輔、先輩………?」
「あ、急に悪ぃ!!!ちょい話したいことあって、んで前送ったときの道うろ覚えで来たんだ!!」
「び、びっくりしました…。とりあえず中に入ってください」
「!!いやここでいいぜ!」
「あの、今体調崩してて、個人的に座って話した方がいいんです。だから気にしないでください」
「そういやお前、でこになんかシート貼ってるし顔も赤いじゃねーか!え、悪ぃ、俺…!」
「大丈夫ですから!汚いかもしれませんがどうぞ」
「…ごっご両親は?」
「私一人暮らしですから」
「!そうか、…じゃあ邪魔するな」
そこにいたのは孝輔先輩
先輩とはあの日からなんとなく気まずくてメールもなにもしてなかった
ちょっと焦ったりしてる先輩をリビングに通せば、食べかけのお粥が置いたままで慌ててキッチンに持っていく
そしたら「飯中に悪いな」って謝りながら、逆に「俺なんて気にせず食え」って怒られてキッチンに持っていったお粥をまたテーブルに置いた
見る限り部活帰り
制服姿だし、練習着が入ってるであろう袋も持ってるし
でもなんであんなにカバンちっちゃいんだ
おき勉?
「なにか飲みますか?」
「気使わなくていいから!つか大丈夫なのかよ?」
「もう熱はほとんど下がってくれましたから!先輩部活帰りですよね?昨日の残り物とかでよかったらだしますよ、他校といってもマネージャーしてるんですからそういう意味では放っておけません」
「…じゃあ頼む」
「不味かったらすみません」
「んなわけねーだろ!前のも、その、うまかったから…!」
「!ありがとうございます」
昨日の晩ごはんの残りのシチューを電子レンジに入れる
適当に時間をセットしてボタンを押せば、電子レンジの中が山吹色に染まりだした
それから、先輩と私用にコーラを注いで、先輩が座るソファに向かう
隣に座れば、すごく驚いたような表情をした先輩
「………先輩が聞きたいのは、っ青峰くんたちのこと、ですよね…?」
「、あぁ」
「もう先輩はほんの一部は分かってますよね、正直?分かっておられなくてもどうせバレますから言います。…私は桃井さつきの双子の妹です」
「…たしかに雰囲気似てるよな」
「先輩、」
「ん?」
「残り物出すとか言っておきながらすみません。近くのストバスに行きませんか?」
「俺は全然いいんだけどさ、お前大丈夫なのか?」
「それくらいなら大丈夫だと思いますから!」
「…なら行くか!」
電子レンジがちょうどないた