楓ちんの笑顔を見てると胸が煩くなる
なんだか抱き締めたくもなる
楓ちんが小さくて小動物みたいだから?
理由は分からない
赤ちんたちと話してるの見たらイライラするし、峰ちんが抱きついてたりなんかしたら捻り潰したくなる
今だって楓ちんが一緒にいこうって誘ってくれただけでなんだか嬉しい
もう訳が分からない
「お菓子ばっかり食べてたら喉乾いてきたー。水筒持ってくるの忘れたな。…ジュースでも買ってこようかな」
「は?ダメだし」
「なんで?」
「楓ちんはここにいるの。俺と一緒にいるんだ」
「…変な敦くん!」
どきん
また胸がうるさくなった
でも次はちゃんと理由がわかった気がする
ずーっとバカにしてた人を好きになるってこと
けどこんな俺にもそんな感情をなにを思ったか神様は与えたらしい
胸の奥のもやもやが晴れた気分
自分の気持ちがやっと分かった
そうと決まれば、楓ちんは俺のなんだから誰にもあーげない
「楓ちん!」
「なぁに?」
「…なんでもねー」
「なにそれ!」
名前を呼ぶだけでも幸せなんて、
俺の大好きなまいう棒がいつのまにか地面に落ちちゃってた
紫の馴れ初め
(お昼寝でもしよっか!)
(そうするー)