ただ手を伸ばす

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「ただいまー」

「あ、おかえりなさい!」

「カントク帰ってきたな」





声がしたから扉のほうを見れば、リコ先輩がいた

顔がくらい

当たってたのかな、なんて考えたくもないことを頭に浮かべながらリコ先輩を見てると、力なく笑われた

あぁ、どうやら当たってたらしい





「…にしても機嫌悪いな。強いのか、相手?」

「………ちょっとやっかいな選手がいるのよ。とりあえずビデオはあとで見せるとしてまず写メ見て」

「…猫?」

「あ、可愛いです!!あとでこの画像欲しいです!」

「可愛いいが、」

「あ、僕も欲しいです」

「黒子?!」

「ごめん次」

「次?……!!?」

「…わーお」

「名前はパパ・ンバイ・シキ。身長200cm、体重87kg。セネガル人の留学生よ」

「「「「「!!!!?」」」」」

「言いにくいね」

「今はそれじゃないからね、楓!!?」







今のはさすがに冗談です、伊月先輩


これは予想外

ていうかセネガルって一体どこ





「?でけーだけじゃん」

「?」





でもテツたちがこの反応なら大丈夫かもしれない





「このパパ・ンバイ…なんだっけ?」

「パパ・ンバ………」

「話が進まん!!誰か、なんかあだ名付けて!」

「…お父さん?」「…お父さんで」

「「「「「ぶっ!!!!」」」」」

「アンタたちどんなセンスしてんの!?」

「あ、ハモっちゃったね」

「以心伝心です」

「それ意味違うし、そのセンスほんとなに?!…ぶふっ、」

「だからこのお父さんを……笑ってないで聞けよ!!」





…そんなにおかしかったかな?




























おばかさん


(やっぱ楓はバカだ)







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