ただ手を伸ばす

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「おぉー、広ー!やっぱ運動部に力入れてるところは違うねー」


「火神君、いつもに増して悪いです、目つき…」

「るせー、ちょっとテンション上がりすぎて寝れなかっただけだ」

「…遠足前の小学生ですか。てか絶対ちょっとじゃないでしょ」





涼くんが来た日の週末

結局私は海常の前にいた


横にいる大我がめっちゃ怖い

充血してて、子供が見たら絶対号泣する





「ちょ、大我、あれからまた眠れなかったの?」

「あれから?」

「あ、言うんじゃ…!!!」

「うん。昨日眠れないって言うから部屋に行って大我が寝るまで頭撫でてたの」

「………楓、火神君に近づいちゃダメです」

「火神……、そういうんだったんだな」

「ガチめに引いてんじゃねーよ!!?てか違うっスよ?!ただ眠れねーってメールしたら楓が来てくれて、そんで…!そんで……」

「結局変わってねーじゃねーか!!」


「どもッス、今日は皆さんよろしくッス!」


「黄瀬……!!」

「広いんでお迎えにあがりました!…楓、久しぶりッス!!」

「うわっ!……涼くん、抱きつく癖、直した方がいいよ」

「楓限定ッスから安心してほしいッス!」

「え、そんなに太ってるかな。てか何を安心?」

「そりゃあ「楓から離れてください」この蹴り、懐かしい!!」

「大丈夫ですか、楓?なんか感染してませんか?」

「病原菌扱い?!」

「あと楓は太ってませんから。てか火神君ぐらい食べて太った方がいいです」

「え、あんなに食べれない」





昔みたいに涼くんを蹴るテツ

テツは私のジャージを汚いものが付いてるみたいに払っていく

あ、涼くんガチ泣きしてる





「黒子っち冷たいッスよ〜。てかあんなアッサリフルから、毎晩枕濡らしてんスよ、も〜……。女の子にもフられたことないんスよ〜?」

「……楓にフられたくせに」

「それは言っちゃダメッスよ!?……だから、黒子っちにあそこまで言わせたり、楓にあんなに信用させる君には興味と嫉妬心がたくさんッスよ。"キセキの世代"なんて呼び名に別にこだわりとかはないスけど、あんだけハッキリケンカ売られちゃあね…
俺もそこまで人間できてないし心も広くないんで…、悪いけどツブすっスよ」

「ったりめーだ!!」


「楓、アンタってホント罪な女ね………」

「え?」

「それ言っちゃダメだ、カントク」








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