ただ手を伸ばす

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「フッフッフ、待っていたぞ!」





月曜日朝8時45分

私たちは屋上にいた

行くとき気付いたんだけど、今日たしか朝礼だよね

ヤバい、悪い予感しかしない





「……アホなのか?」

「決闘?」

「あ、パンツ見えそうですよ、先輩」

「おい。…つーか忘れてたけど月曜って、あと5分で朝礼じゃねーか!!!!!」

「あれ、今頃?」

「うっせー!気付いてたんなら先言え!!」

「責任転換は良くないですよ」

「オメーは黙っとけ!!とっととこれ受け取れよ!!」

「…その前に一つ言っとくことがあるわ。去年主将(キャプテン)にカントクを頼まれた時約束したの
全国目指してガチでバスケやること!!もし覚悟がなければ同好会もあるからそっちへどうぞ!」

「……は?そんなん…」

「アンタらが強いのは知ってるわ、けどそれより大切なことを確認したいの。どんだけ練習を真面目にやっても"いつか"だの"できれば"だのじゃいつまでも弱小だからね、具体的かつ高い目標とそれを必ず達成しようとする意志が欲しいわ
んで今、ここから!!学年とクラス!名前!今年の目標を宣言してもらいます!!さらにできなかった時はここから今度は全裸で好きな子に告ってもらいm「桃井!いっきまーす!!」は?」





私は屋上の柵の上に飛び乗って、先輩の言葉を遮る

軽く深呼吸してから今出る、1番大きい声で思いっきり叫ぶ





「1ーA、出席番号……忘れた!!名前は桃井楓!!!っ絶対うちを日本一にしてやる!!!できなかったら全裸で告白でもなんでもしてやんよ!!!!」

「……あ、誰か倒れましたよ」

「熱中症?」





私が叫ぶと、並んでる生徒の中で何人か倒れたのが見えた

それとも貧血?

次の瞬間、後ろに腕を引かれて慌てて着地

後ろを振り向けば真っ赤な顔した大我





「危ないじゃんか!」

「いっいいから下りとけ!!…1ーB、5番!火神大我!!!"キセキの世代"を倒して日本一になる!!!!」

「……楓、パンツ見えてましたよ」

「えぇ??!!」

「だからピュアな火神くんが顔真っ赤なんです」

「勝手な事言ってんじゃねー!!おら、お前はしねーのかよ!!?」

「…すいません、僕声張るの苦手なんで拡声器使ってもいいですか?」

「わあっ!!…いっいいけど、」





どこから出したか知らないけど、メガホン持って柵に近付いたテツ

テツが息を吸った時屋上の扉が勢いよく開いた

そっちに振り返れば、超キレてる先生





「コラー!!またか、バスケ部!!!!」

「あら今年は早い!!?」





それからお説教タイム

やってもない子たちまで怒られてるのを見て、なんか罪悪感

でもこれで入部オッケー、なのかな…?

てか先輩、2年もやったらそら早くなりますって





「楓、アンタ、白って…………」

「!!せっ先輩のバカー!!!!!」





お嫁に行けそうにないです







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