ただ手を伸ばす

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「やっぱり皆驚いてるよね……」

「ま、いいんじゃねーの?それがお前なんだし。…俺もそっちのが似合ってると、思う」

「あっありがとう…!」

「おおおおう!」


「…なにイチャついてるんですか」


「……うおうっ!!」

「あ、て、テツ…!」

「元気ですか、楓?」

「オメーも人のこと言えねーじゃねーか!!!てか元気ですか?っておかしいだろ!!」

「じゃあ昨日ぶりですね」

「《じゃあ》ってなんだ、《じゃあ》って!!?てかさっきよりおかしくなったわ!!!!」

「これ以上目立たさないでよ!」





私は次の日、ウィッグもカラコンも取っていった

そしたら予想通り皆ビックリしてた

まぁ昨日まで黒だったのに次の日ピンクはビックリするよね

朝、校門じゃ先生に呼び止められたし

でもこれが地毛だって分かったらまぁ許してくれた

この学校っておかしい髪色多いもんね

主にバスケ部


すれ違う人たち皆見てくる

そんなに、変かな


さっきリコ先輩に、本入部届けをもらいにいった

なんかリコ先輩の話じゃテツももらいに来てたらしい

でも受け付けるのは来週の月曜朝8時40分屋上で

…言っちゃ悪いけど絶対なんかあるだろ

それから現在教室に帰る途中

やっぱり視線が痛い





「…やっぱりそっちの方が僕は好きです。なんか、あの頃に戻れたみたいです」

「!ははっ、」

「…てかここのバスケ部って結構すげーんだな」

「知らなかったんですか?」

「おー、適当に入ったからな。てかなんでそんな無表情なのに見下された感あんの!!?」

「しーっ」

「おちょくってんのか?おちょくってんだよな?オイコラ!」

「……違います」

「ちょ、ビキビキいってる!!テツの頭超ビキビキいってるから!!!早く離してあげて!!?」

「…ちっ」

「痛いですよ、火神くん」

「お願いだからこれ以上キレないでね」





図書室の前で騒いでたらダメだよね

やっぱりテツが正論だ


大我はなんか考えこんでるみたい

いきなりどうしたんだろ





「では」

「!あ、ばいばい!」





テツがお先に教室に帰って行く

…あ、そういえば本入部届けの事聞き忘れた





「おい黒子……」

「?もうテツなら教室行ったよ?」

「そうか。どーでもいいよなそんなこと…。まずは……(次逢った時ブッ殺そう…)」

「ちょっ、笑顔で階段の手すり曲げないで!!?え、ちょ、聞いてる!!!?」





たしか今日おは朝の正座占い最下位だったな






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