BOOK 薄桜鬼/K
□手紙ー10年後会いに行きますー
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寒い冬の季節…
「どこ?ないよっ…ないっ!!」
私は、両親の形見である簪と鏡を失くしてしまった
一週間…ずっとこの道を探している
ここ以外にあり得ない…
落とすならばこの道だけ…
手が震え、指の感覚も無くなってきた
日も沈み真っ暗で怖い
暗いなかで怯えながら探していたとき…
背後から足音が聞こえてきた
夜遅くに、この辺りを出歩く人は少ない
ザッザッ
「!?」
近づいてくる…
誰…?
帯刀は…していない
けど、男?
こっちに来る……
どうしよう…
怖い…
恐怖のあまり後ずさるがもう塀があり、逃げられない
すると…
男が目の前で止まった