BOOK 黒子のバスケ/ハイキュー!!
□だからイベントは嫌い
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「なつきちゃーん!!今日は?ヒマ?」
ここんとこ1か月くらい同じような質問をなつきちゃんにしている。
そんななつきちゃんはというと、毎回申し訳なさそうな顔をしてこう言う。
「ごめん、今日も委員会!!文化祭終わったらゆっくりできるから!!」
彼女持ちの男からすれば委員会や体育祭とか行事やイベントというのはとてつもなく楽しいことなんだと思う。
けれど、俺の彼女は運営する側を楽しんじゃうわけ。
最初の合宿もリーダー、体育祭は応援団長、文化祭は実行委員。
今だけでもほぼすべての企画に手を付けてる。
別にいいんだよ?
そういうイベント好きなとこも好きなんだから。
でもさ、分かってる?
エッチするの月一回で我慢ってさ、男にとってはかなりつらいんだよね
毎日毎日、朝も昼も放課後もずっと委員会。
2人になる時間すらない
となれば取る行動は一つ。授業中でしょ♪
今日の5時間目は体育。
正直、体育を休むのは気が引けるけど、なつきちゃんと過ごす時間と比べたら体育なんていくらでも休むよ。
「岩ちゃーん!!今日、俺、体育の時間休むから先生に言っといてー!!」
「あー?なんでだよ。ピンピンしてんじゃねーか。」
「全然!!俺、溜まりまくっててそろそろ危な……いだっ!!」
岩ちゃんに辞書投げられた。しかも、角直撃。
あまりの痛さにうずくまって涙目になりながら岩ちゃんを見上げる
「ふざけんじゃねーぞ、クソ川。誰がそんなことのために協力するか。」
「お願いだってー!!」
「ざけんな!!」
「今度女の子紹介するかr……「いらねぇよ」」
「ほんとお願い!!」
「うっせぇ!!分かったよ、やりゃいいんだろ。だからさっさと離れろ、クソ川!!」
「やったー!!」
なんとか岩ちゃんを説得して協力してもらうことになった。
あとはなつきちゃんだけ。
まぁ、そっちはもう根回ししてあるんだけどね。
キーンコーンカーンコーン
昼休みが終わる合図が鳴った。
俺は軽い足取りでなつきちゃんを迎えに教室を出る。
今ならきっと化学室で委員会が終わったところだろう