♀×ルル

□毒を喰らう
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※薫ルル、死んだはずのルルが明治時代へ


















草木も寝ている静まり返った丑三つ時(午前2時頃)



「む…ここは……?」



皇帝服が血まみれ状態のルルーシュは、畑に繋がる砂利道で、俯(うつぶ)せになって倒れていた



「気がついた?」



細い木の枝でツンツンと背中を突く薫



「なっ…!か、薫っ!?」



「血まみれの人が倒れてたから、慌てて駆けつけたけど…まさかルルーシュだったとはねー!」



「それはこっちの台詞(セリフ)だ!一体どこなんだ、ここは」



「明治時代!」



「め…明治、時代……だと?」



「そう!正真正銘、明治時代。ナイトメアフレームは勿論…パソコンすらない時代よ」



異世界から来た彼を、からかうつもりで言ったはずだった



「パ……パソコンすら、ない時代に…来てしまったのか?俺は」



薫から言い放たれた言葉に力が抜け、座り込んだルルーシュは絶望した



「反論しないなんて、ルルーシュらしくないわね」



「骨董品でも、ないのか…?」



「だから、パソコン自体がまだ存在しないのよ。OSすら発明されてないの…」



「……分かった。無い物なら仕方ない」



「案外早く事実を認めるのね」



「焦ったところで解決する訳ではないからな」



「少しは成長したみたいね。童貞坊や君」



「黙れ、魔王が」



彼を見下す薫は、余裕のある悪どい笑みを浮かべる



「それより向こうでの最終回、しっかり見させてもらったわ」



「何ィッ!?」



「テレビ欄にのってたのよ。コードギアスが最終回だって」



「明治時代に新聞があるのか?!」



「話の途中で悪いけど…ツッこむところはそこじゃないと思うわ」



薫はさりげなくフォローを入れる



「それにしても……」



「何か俺に言いたいことでもあるのか?」



「ルルーシュのくせにカッコつけ過ぎよ」



「何だと!!」



「ただでさえ童貞の癖に」



「童貞は関係ないっ!」



感情が高ぶり、物凄い勢いで反論する童貞ルルーシュ



「でも…皇帝になって世界を手にいれても……結局、童貞から卒業出来ないまま、命を落としたってことになるのよね」



鋭く磨(みが)かれた矛先で、傷つきやすい胸をグサリと貫かれた気分だった



「まあ、終わり方は綺麗にまとまってたし…そこだけは評価に値(あたい)するわ」



「お前という奴は。何か良からぬことを考えているだろう?」



「対したことじゃない。少なくとも、ルルーシュが思いつくような…複雑な心理動揺作戦じゃないわよ」



「じゃあなんだ?……何をする気だッ!」



相も変わらず、減らず口を叩くルルーシュに、薫は悪びれもなくこう告げる



「そんなの………コードギアスの最終回終了記念に」



「…祝ってくれるのか?」



「ルルーシュの童貞を卒業させてあげる……に、決まってるでしょ」



「…………!!?」



か弱いルルーシュは、本能で迫りくる危険を察知し、咄嗟(とっさ)に逃げる態勢を整え、逃げ道確保に考えを巡らす



「何逃げようとしてるの。色ガキルルちゃん?」



「なっ!?……」



だが、薫の中に渦巻く、煮えたぎる欲望は抑えきれない



「寝る前に夜の営みっていうモノがあるでしょ」



薫の真後ろにある背景には「犯らせろ」と、いう文字が延々と書き綴(つづ)られている



「お前の欲望が文字となって表れてるぞ!」



「もっと喜びなさいよ!せっかく童貞から卒業出来るんだから。この企画を提案した私に感謝なさい!」



深夜にも関わらず大声を上げ、高らかに宣言する



「この馬鹿が…!誰が感謝するか!!」



「何よー。本編で散々えげつない暴挙を、やりたい放題やってたくせに!」



図星のことを言い当てられたルルーシュは、薫に対して少し怯(ひる)んでしまう



「仕方ないだろう…ッ!作品自体がそういうコンセプトなんだ」



「犯らせてくれなきゃ、他人の部屋でこっそりエロ本読んでたこと…バラすわよ」



「あ……ご、誤解だ!」



「ルルーシュ。まさか、他人の部屋でオ」



「それ以上は言うな!お前と違って、世界には下ネタが苦手な奴だっているんだ!」



「確かに。貧弱な童貞ボーヤには、刺激が強すぎるかもしれないわね」



魔王の貫禄(かんろく)がルルーシュにもよく伝わってくる



「仕方ない、今回だけだぞ?」



「やけに素直ね…。天性の悪知恵を活(い)かして、何か裏で考えてそう」



「馬鹿言え!俺は……覚悟を決めた。」



「本気?」



「犯っていいのは…犯られる覚悟がある奴だけだ!!」



「何それ………名言のつもり?」



「さあ!思う存分暴れるがいい!!」



「偉そうな口調は変わらない、か。まあ……それなら遠慮なく、犯らせてもらうとしますか!」



「あまり俺を失望させるなよ?」



「誰に向かって言ってるの?」



「フッ…そうだとも。なぜなら俺は、L.L.だからな」



「いや、C.C.や皇帝のコード受け継いでないんでしょ。いつからL.L.になったわけ?」



「お前と出会う以前からだ」



「…嘘つき」



そうして、エロ本を広げながらシコシコするしかなかったルルーシュは、脱・童貞の悲願を果たした







毒を喰らう



(骼の髄まで愛してあげる、)










わー!ごめんなさーい

原作の薫が好きな方は見なかったことにして下さい



最終回終了ということで!

珍しく、魔王薫が、頑張ったルルーシュを称賛する話になるはずだったんですが…

あれ、なんかおかしくない?

話が別の方向に行ってない?

隠れSな薫に、終始Mなルルが押されっぱなしになってます

最強設定の薫は、魔王の器にふさわしいと思う

本来の設定からどんどん遠ざかってるなー

キャラが崩壊気味だよ

魔女(ルル)に飢え、触りたくてたまらなかった、ふしだらな魔王設定の薫

薫ルルと書いて「カオルル」と読みます

これからも自給自足で頑張るぞッ!

カオルル萌え(笑)
















お題拝借、闇に溶けた黒猫様

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