スザルルSS

□姫君の機嫌を伺う騎士の憂鬱
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※18話派生、スザルル←ユフィ

ルル嫉妬、若干Cルル要素有

Cルルは微裏要素を含むのでご注意下さい



















すれ違いが続くスザクとルルーシュを見ていると、私までもどかしくなってしまうの



事情を知ってる人から見れば、そう思わざるを得ないでしょうね…



ですからここは私、ユーフェミア・リ・ブリタニアが一肌脱ぐしかありません



私がスザクを騎士に任命してルルーシュにヤキモチを妬(や)かせるの



そうすればマンネリ化していた二人の仲が、燃え盛る炎のように熱く、激しくなること間違いないわ







アッシュフォード学園、生徒会室



他の生徒会メンバーは仕事や補習で遅れてくることが多い



中には、仕事ならともかく遊びに夢中で顔出しすらしないメンバーもいる



同じクラスのスザクとルルーシュだけが、傍(はた)目から見れば仲睦まじく戯(たわむ)れていた



ユーフェミアの騎士叙任式が行われる前までは



「ルルーシュ」



スザクの存在を無視し、パソコンの画面を見続けるルルーシュ



「こっち向いてよ」



淡々とキーボードを打っているルルーシュを、再度スザクが呼びかけるが、無言を貫く



「ねえ……ルルーシュってば」



動揺すらせず反応を返してくれないルルーシュに、スザクは彼が否定しそうな決定打とも言える一言を大声で口にする



「皇子様じゃなくて、お姫様だったんでしょ?」



「違うわあぁぁぁ!」



スザクの思惑通り、ルルーシュは直ぐさま反応し、否定の言葉を口にした



「アハハ…やっとこっち向いてくれた」



悪気はなく、ルルーシュに人懐っこい笑みを浮かべる



「お前は俺を怒らせたいだけなんじゃないのか?」



「怒った君の顔も可愛いよ」



なんて言ったのが関の山



「何だとぉぉぉ!」



(ヤバッ!本気で怒らせちゃった!)



生まれ持った野生の勘でルルーシュのキレ具合に気づく



本気モードでキレたルルーシュ専用の打開策



否、鎮静化を計(はか)ろうとするスザク



ルルーシュがキレると、元々兼ね備わるツンデレ具合にますます磨(みが)きがかかる



暴れられたらたまらないので、これ以上彼の憤怒に拍車をかけない様控えめに謝る



「ヤだな。冗談だよ、ルルーシュ」



どうやらツカミはオッケーみたい



さて、次はどう出るつもり?



「それよりルルーシュ」



「何だ?」



スザクの「可愛い」言動にキレる寸前のルルーシュだったが、何とか落ち着きを取り戻してくれたらしい



「ちゃんと妬いてくれた?」



「………」



「何も言わないってことは妬いてくれたんだね?」



「だっ…誰が妬くか!」



相変わらずね。ルルーシュったら



でも、未だにナナリーの前だけでは素直なのよ



「その割にはほっぺが赤いよ」



「煩い!余計なお世話だ」



「もっと僕を構ってよぉ!優しくしてぇ…!」



駄々をこねる子供のようなスザクを見て、ルルーシュは眉間に深い皺(しわ)を寄せる



「いい加減にしないと…お前とて容赦しないぞ」



どこからか取り出した釘(くぎ)バットで応戦しようとするルルーシュ



「だってぇ……ルルーシュがぜーんぜん構ってくれないんだもん」



スザク…ルルーシュの前では甘えっ子なのね



その調子で押し倒しちゃいなさい



「ひとつだけ聞く。お前、なぜユフィの騎士になった?」



ここぞとばかりに、空気を読まない天然っぷりを発揮しあっけらかんと答えるスザク



「騎士にならないと、貴方の大事なルルーシュを傷物にするってユフィに脅されたから仕方なく」



スザクが滑らせた言葉に、ルルーシュは思わず眼(まなこ)を大きく開き、虚(きょ)を衝(つ)かれる



「そうか…」



脅したつもりなんてこれっぽっちもないんだけど



格別黒いオーラが放出した覚えもないわ



スザクの目には脅したように見えてしまったのかしら?



「ルルーシュ?どうかした?」



突然俯(うつむ)いて黙り込むルルーシュに、鈍いスザクは訳が分からず頭の真上に疑問符を浮かべる



「俺はC.C.に」



クラブハウスに居候中の自分勝手で宅配のピザが大好物、ルルーシュを上から目線で見つめる我が儘な魔女のことである



「C.C.……って、あの魔女の子のこと?」



萌黄色の腰まである長い髪を靡(なび)かせ、人離れした異様でどこか神秘的な雰囲気を纏(まと)う少女



「そうだ。俺はC.C.にそれは好都合だと言われて犯されかけた」



その時の苦悩を思い出し、ルルーシュは身体をうち震わせる



「えっ…えええ!?」



まさかそんな事態になってるとは気づかず、素っ頓狂な声を上げる



「あの魔女は…!ライバルが減って嬉しいとまで言った」



ただでさえ、常人より人一倍プライドの高いルルーシュを組み敷き、嗜虐の目で見つめ、その上徹底的に辱(はずかし)めて、妖艶に微笑むC.C.の姿を思い浮かべる



ここからはスザクのいけないCルル妄想



「ルルーシュ」



「ほわぁ!?」



淫猥な艶姿に欲情してしまったC.C.は、まるで悪戯っ子のように悪びれもなく、ルルーシュの黒ビキニの中に手を入れまさぐる



「な、何をするC.C.!」



「ルルーシュ、私はもう我慢出来そうにない」



「どこを……触って…るっ!」



「お前はよっぽど自覚症状がないらしいな」



「…っ!それがなんだ!」



「だから、この私を誘うような体つきになったのか?」



「!」



月明かりの下で黄昏れるルルーシュの凄艶に心乱し、惑わされ、彼を貪(むさぼ)り欲する



「お前のやらしい柳腰、尻、太股、肌、顔、瞳、唇……全て私を煽った原因だ」



「なっ!?」



「美し過ぎるのも罪なものだな」



自分の中に取り籠もう、私の色に染まらせそう、と密かに目論み、下肢を擦り寄せたのを合図にルルーシュに溺れようとする



「は、は、離せC.C.!!」



大事なことなのでもう一度Cルル注意報を出すが、これはスザクの妄想である



「や……」



「嫌、じゃないだろう?ルルーシュ」



「ふぁっ…!」



「こんなに悦(よが)って…」



「ふ……しーつぅ…」



「お前のココは、こんなに喜んでるぞ」



淫らな事を教え、ルルーシュの情欲を刺激する



「…ん……あ!うう……あ…っ!」



「もっと、だろ?」



「ふあぁ!!」



「フッ……男のくせにこんなに涎(よだれ)を垂らして」



「はっ……はっ……は……」



「淫乱」



敏感に感じるルルーシュを可愛がって、思うが儘(まま)凌(りょう)乱に扱い、宵の嬉戲(きぎ)を楽しんだ



行き過ぎたスザクの妄想終了



魔女が与える、焦げ付くほどの激しい愛撫に身悶(もだ)え、淫靡(いんび)に啼き喚(わめ)くルルーシュに手を出したのを想像すると、何となくやるせない気持ちになってしまう



「C.C.…いつの間に」



やるじゃない、C.C.



さすが同盟を結んだだけのことはあるわ



「なあスザク」



いけない妄想の世界から現実へ帰ってきたスザクは、哀愁の影漂(ただよ)わすルルーシュが、スザクへ馳(は)せている思いに耳を傾(かたむ)ける



「なんだいルルーシュ?」



あともう一息よ



それにしたってスザクは人一倍鈍いんだから



早く自分の本当の気持ち、伝えちゃいなさい!



「お、お、俺のこと………好きか?」



「当たり前のこと聞かないでよ。好きに決まってるじゃないか」



不安を募らすルルーシュに、これ以上ないと言うほどの甘い囁きを齎(もたら)すスザク



「信じて、いいんだな?」



「うん…!ルルーシュ、僕の可愛いお姫様……愛してるよ」



よかった



恋愛成就の神様に祈りが通じたみたい



スザクとルルーシュったら私にまで手を煩(わずら)わせて



うまく事が運んだから今はホッとしてるけど



え?私のせいじゃないわ



この二人がまどろっこしいのが悪いのよ



今日は大安吉日だから、日本の「お赤飯」でも炊いてお祝いしましょう



私のせいで恋にまで発展した仲を引き裂かれるなんて耐えられません



だって、私はスザクもルルーシュも大好きなんだもの



大好きな人達の幸福を願うのは当たり前のことでしょう?



これで二人の仲も安泰ね



「スザク!さっきからお姫様じゃないと言ってるだろう!」



「でも、君の荘厳(そうごん)な美しさは、まさにお姫様レベルを超えてるよ」



そんなスザクとルルーシュを恋のキューピッド役として、影からひそかに見守るユーフェミアなのであった







姫君の機嫌を伺う騎士の憂鬱



(なんだかんだ言いながらお姫様と騎士は今日も仲良しです)


















ユフィちゃんがスザクを騎士に任命した本当の理由



ポジティブに捉えるとこんな感じ



きっと裏で二人を眺めてたユフィちゃんはスザルルに気ぃ使ったんですよ



スザクのCルル妄想はやり過ぎた感がありますが…



ま、許してやって下さい



うちのルルーシュは基本的に受け体質だから



純粋にスザルルの幸せを願うユフィちゃんも好きです



スザルルもスザユフィもどっちも萌えます
















お題拝借、闇に溶けた黒猫様


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