スザルルSS

□失恋ブルース
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※スザルル←カレ、カレンはゼロの正体知ってます














先日、尊敬してやまないゼロの正体がルルーシュだということを知ってしまい、盛大に落ち込んだ



そしてもうひとつ



カレンはスザクとルルーシュのことをとても気にしていた



「ルルーシュ」



ちょうど授業をサボる為、屋上に向かおうとするルルーシュがいたので話しかける



「何だカレン?学校ではむやみに話しかけるなと…」



学園内でも生徒会の副会長であるルルーシュの人気は凄まじい



それは追っかけファンが出来るほど



だからカレンは、単刀直入に聞いた



「ルルーシュは枢木スザクとはどういう関係なの?」



聞いた途端、ルルーシュは体を硬直させ大きく動揺する



「関係って…た、ただの友達だが」



「ただの友達と抱き合ってキスまでするの?」



「なっ…!?」



素っ頓狂な焦り声を上げるルルーシュ



「ナナリーちゃんが言ってたのよ。偶然、貴方達の逢瀬を見てしまったって」



大好きな兄と初恋の人のあられもない姿を見て、どうしたらいいかわからない純粋なナナリーは、高等部の生徒会室に行った時、偶然居合わせたカレンに相談を持ち掛けていた



「ナナリーが…これはゆゆしき自体だ」



溺愛する妹にショックを与えてしまい、顔を歪ませたルルーシュは愕然(がくぜん)とする



「早く誤解を解かなければ!」



どさくさに紛れて逃げようとするルルーシュを、カレンは羽交い締めにした



「待ちなさい!まだ真相が解明されてないわ」



抵抗するルルーシュを耳たぶに息を吹きかけ、大人しくさせた後話を続けさせる



「んで、本当のところどういう関係なの?」



「そ、それはっ……だな」



「言わないと三枚にしてオロすわよ」



「わ、わわかったっ!ありのままを話す!」



女の恐ろしさを目の当たりにしたことがあるルルーシュは、そのまま素直に喋り始めた



「スザクとはだな…」



頬を赤らめ、身体をもじもじさせるルルーシュは、どこからどう見ても恋する乙女だ



「こ…」



「こ…?」



「恋人同士、だよね?ルルーシュ」



「スザク!」



「貴方、どうしてここが!」



ルルーシュとカレンの会話に乱入して来た男、名誉ブリタニア人及び天然で有名な枢木スザクであった



「授業サボりに来たら、ルルーシュとカレンさんの声が聞こえてきたから」



恋する乙女オーラを放散させてるルルーシュはさておき、気の強いカレンはスザクに問い質(ただ)す



「枢木君。今言ったこと…本当、なの?」



「本当だよ。カレンさん」



スザクは屈託のない笑顔でカレンの質問に答えた



「スザク!」



「いいじゃない、本当のことなんだから」



だがスザクは、自分達の関係を公(おおやけ)にしたくないと焦るルルーシュを制す



「いずれはバレることなんだからさ」



「しかし…っ!」



「大丈夫。ルルーシュは僕が守るから」



彼の顔に、落ち着いた笑みがのぼる



「ばっ、馬鹿!恥ずかしいセリフをサラっと吐くな!!」



「もしかして照れてるの?」



「照れてない!」



「君のそういうところも可愛くて仕方ないよ」



完全に二人の世界に入り込んでおり、カレンの存在は忘れ去られていた



「いい雰囲気のところ申し訳ないですが…」



二人がカレンの存在に気づき慌てて身を離す



「ルルーシュ…君」



「何でしょう、カレン」



前からルルーシュを気にかけていたカレンだったが、スザクとのラブコメっぷりに付き合ってられず、潔(いさぎよ)く身を引くことを決めた



「貴方のことは諦めてあげるわ。その変わり」



自分の存在を蔑(ないがし)ろにされた腹いせに、カレンはルルーシュの制服の胸倉を掴み、恋人のスザクの前でファーストキスを奪ってやった



「ルルーシュのファーストキスは、永遠に私のものよ!」



最後の意地を天然なスザクに見せつけたカレン



「なっ…なっ……」



「なかなかやってくれるじゃないか。カレンさん」



スザクは一瞬、鋭い目になり、ルルーシュのファーストキスを無理矢理奪ったカレンを睨み据える



当のルルーシュは潤(うる)んだ目を上げてスザクを見ている



(…何よ、その目は!)



ルルーシュのあまりの乙女っぷりに、カレンは腸(はらわた)が煮えくり返る思いだった



「じゃあね!せいぜい二人でバカップルにでも成り下がってなさい」



彼女は苛立ちのこもった口調で吐き捨て、屋上を後にした



「ルルーシュ、彼女と何かあったの?」



「いや、ナナリーのことで相談を…」



「そうなんだ。それでカレンさん、あんなに怒ってたんだね…悪いことしちゃったな」



「後で謝りに行けばいいさ」



ルルーシュはスザクの問いに応(こた)えて、静かに口を開く



「そうだね…ルルーシュ」



彼はルルーシュの腰に手を回し、抱き寄せる



「…スザク、好きだ」



名前で呼ばれるたび、スザクの全身に満ち足りた喜びが駆け巡る



「僕もだよ。もう君を離さない」



温かく胸に沁(し)みるような愛情を感じながら



「あのバカ…」



階段の踊り場でカレンは悲しげに呟いた







失恋ブルース



(これが最初で最後のわたしの愛よ!)




























スザルル←カレです

設定は1期の中盤

カレンが可哀相な話になっちゃっいました

ごめんね、カレン

話の展開の都合上そうせざるを負えなかったんだ

でも私的には満足してます

今度はカレンに嫉妬するスザク書いてみようかな?

最近は特にスザルル書きたくて仕方ないです

ロイルルやロロルルも

勿論スザルル前提で

普段がノマカプ中心だから書かないだけで、ここの管理人はびーえるも余裕でイケます!










お題拝借、9円ラフォーレ様


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