ザ☆ナンバーズ!!!

□二階堂伊織
1ページ/4ページ



《死ね》《消えろ》《ブス!!》



…もうこんなの慣れっこだ。


わたしは無惨な姿になった自分の国語ノートを見て大丈夫だ、平気だと自身に言い聞かせる。


あの子たちに踏まれ、髪の毛を引っ張られ、擦り傷だらけの鉛のような重い身体を引き摺り、ランドセルを背負って教室をあとにする。


…死のうかな



ふと浮かんだ暗い言葉。

ダメだ!わたしが死んだって向こうは変わらない。
わたしの代わりに誰かがまたやられる。
地獄の無限ループは繰り返すだけなんだから。



でも、耐えきれるの?わたし。


…ううん。無理よ
限界だよ…




「二階堂」


「?!」ビクッ

顔を上げると、キレイな夕陽を背に1人の男の子が立っていた。


確か名前は…一条和臣くん。


5年に上がって、初めて同じクラスになった。

でも話したことなんかない。
そりゃそうだ。クラスでゴミ扱いされるわたしとは正反対の、明朗な中心的人物。
彼の周りにはいつも人がいて、それはわたしの目にはいつも眩しかった。


そんな人がなぜ…?
まさかイジメラレルの??
咄嗟に身構えたけど、予想だにしないことが一条くんの口から出た。





「二階堂…あいつらを見返すくらい強くならねえか」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ