ザ☆ナンバーズ!!!
□二階堂伊織
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《死ね》《消えろ》《ブス!!》
…もうこんなの慣れっこだ。
わたしは無惨な姿になった自分の国語ノートを見て大丈夫だ、平気だと自身に言い聞かせる。
あの子たちに踏まれ、髪の毛を引っ張られ、擦り傷だらけの鉛のような重い身体を引き摺り、ランドセルを背負って教室をあとにする。
…死のうかな
ふと浮かんだ暗い言葉。
ダメだ!わたしが死んだって向こうは変わらない。
わたしの代わりに誰かがまたやられる。
地獄の無限ループは繰り返すだけなんだから。
でも、耐えきれるの?わたし。
…ううん。無理よ
限界だよ…
「二階堂」
「?!」ビクッ
顔を上げると、キレイな夕陽を背に1人の男の子が立っていた。
確か名前は…一条和臣くん。
5年に上がって、初めて同じクラスになった。
でも話したことなんかない。
そりゃそうだ。クラスでゴミ扱いされるわたしとは正反対の、明朗な中心的人物。
彼の周りにはいつも人がいて、それはわたしの目にはいつも眩しかった。
そんな人がなぜ…?
まさかイジメラレルの??
咄嗟に身構えたけど、予想だにしないことが一条くんの口から出た。
「二階堂…あいつらを見返すくらい強くならねえか」