大好きやで
□お帰りなさい
1ページ/3ページ
本日、正十字騎士團
日本支部
御一行様が
見られる。
――――――虎屋旅館
『 はい。八百造さん
点滴かえますね?』
布団の上で横になっているのは
志摩 八百造さん
京都出張所の所長を務めている方。
「 すまんな。りな。」
『 気にせんといてください。
私は医工騎士なんですし。』
ゴホゴホと咳込む
八百造さん。
手際よく点滴をかえていき
腕時計で点滴の
落ちる時間を確認し
顔の菌糸につけていた
ガーゼをとり処置をして
またガーゼで覆った。
『 八百造さん今日は
坊や廉造さん・子猫丸さんが
帰って来ますよ?』
「 そうか。坊達が
くる日やったか。」
嬉しそうに笑う
八百造をみて、私も
嬉しくなる。
『 では、私は
他の方の治療に
行ってきますね?』
「 おう。ありがとうな。」
スッと襖を閉め
パタパタと歩きだす。