花霞

□尋問と待遇
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「とにかく次に進むぞ」
拉致があかないと切り替えて土方が言う
「斎藤、報告を」
土方の声に
「はい。昨晩市中にて隊士が切り合いとなりました。その際に“失敗”した事を目撃されました」
「!・・・・・私達何も見てません」
千鶴がすかさず反論する
土方の顔に僅かに安堵が浮かぶ
「隊士達の話じゃ総司に助けられたんだろ?」
永倉が言う

ぴくり・・・・・
美月は何かに気付き口を開く
「君には聞いてないからね」
すかさず沖田は釘をさす
「違います私は兄さんに助け「千鶴!」・・・・」
すかさず美月は口を挟むが時既に遅く
「じゃあばっちり見ちまった訳か」
千鶴がそこで謀られた事に気付き口を閉ざす
しかし沈黙は肯定
「兄さん・・・・」
千鶴は申し訳なさそうに美月を見る
「千鶴、後は俺に任せろ」
美月は千鶴に微笑むと前を向く
「やっぱり殺しちゃいましょうよ」
総司が口を開く
「ふざけてんじゃねーぞ。てめぇらが見られたくねーんなら鎖にでも繋いで閉じ込めときゃ良かったじゃねーか。てめぇらの失敗を帳消しにするために俺達を殺すだあ?なめてんじゃねーぞ」
ドスを効かせた声で牽制する
「そうだぞ総司。お上の民をむやみに殺すのは良くない」
近藤が諭すと
「冗談ですよ」
沖田は首を竦める
「冗談に聞こえる冗談を言え」
斎藤が突っ込む
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