花霞

□誠との邂逅
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「・・・・・・・・・・・。」
支度が整った千鶴を見て美月は顔を引き攣らせる
一人は男の着物を着こなし高く髪を結っていて、凛々しく腕を組み口調も荒い何処からどうみても男(性別女)
一人は着物に着られていて髪を結ってはいるが内股で口調も優しい何処からどうみても男装少女

「?どうかしたの?」
千鶴が聞くと
「いや・・・・・・」
暫く考えるように黙り呟く
「私が気をつけりゃ大丈夫か・・・」
顔をあげ
「千鶴道中は俺から離れんなよ。それから俺の事を兄さんと呼べよ」
「分かったよ。ね・・・、兄さん」
「・・・・・・・・・・行くぞ」

不安を振り払うように歩み始める



こうして二人の京への珍道中が始まった
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