紫草の野

□海賊ごっこ
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それはよく晴れた日のこと
ハイティーン組がなにやら暇をもてあまし、なにやらごっこ遊びをやろうと集まっています。


網「ごっこ遊びっていってもままごとは嫌だよね。」
間「それなら海賊ごっこやろうよ!」
航「面白そう!でも海賊ごっこってどうやるの?」
間「とりあえず、海賊らしいことすればいいんじゃない?」
山「海賊らしいことって?」
自分達が海賊であることを忘れているのか全員で首をかしげる。
白「海賊って言えばお姫さまじゃない?可愛いお姫さまを拐っていくとか?」
網「女の人なんていないけど?」
航「じゃあ誰かにお姫さま役を頼もうよ!通りかかった人に頼もう!」
そう話していると人影か近づいてくる。
「何をやっているんだ?お前たち?」
「鬼蜘蛛丸の兄貴!」
振り向いたハイティーン組は鬼蜘蛛丸を見ると顔を見合わせて笑顔を見せる。
「な、なんだ?」
少し驚いたようにたじろぐ鬼蜘蛛丸に網問が口を開く。
「鬼蜘蛛丸の兄貴!俺達のお姫さまになってください!」
「はぁ⁉」
突然の言葉に目を白黒させて驚く鬼蜘蛛丸。
間「それだと誤解されると思う。実はかくかく然々。」
「なるほどな。そういうことか。」
事情を聞きほっと胸を撫で下ろす。
「だが、やらないぞ。」
「えぇー!」
「考えても見ろ俺が女装してお姫さまとやらに見えるか?別のことにしろ。」
「じゃあ他に海賊らしいことって何ですか?」
「…宝物とか、宴とかなら出来るんじゃないか?」
鬼蜘蛛丸の提案に皆が目を輝かせる。
「それだ!!」
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