花霞

□誠との邂逅
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「はあぁ〜〜〜〜」
千鶴の大きな溜息に
「千鶴それ何回目だ?幸せ逃げんぞ」
美月の呆れた声が嗜める

「だって父様からの連絡が暫く来てないんです!心配なんですよ」


「確かに最初の方は豆に文が来てたが最近じゃ音沙汰無しだからな」
少し難しい顔をして美月は何かを考える


「そうだわ!」
千鶴が名案を思い付いたとでも言うように目を輝かせる
「なんか嫌な予感がするんだが、何だ?」
「私達で京に探しに行けばいいのよ」
「はあっ!いやいや落ち着け、第一、京に宛てなんて・・・・・・・・・いやあったな、松本先生が」

「そうよ父様も何かあったら松本先生を頼れって言ってたわ!そうと決まれば善は急げよ」
千鶴は早速準備に取り掛かる
「あっ!おい!・・・・・・・・ったく仕方ねーな。せめて男装してけよ」
呆れたように後を追い、千鶴に注意を促す
「分かりました!でも何で男装なの?」
「長旅になるのに女二人じゃ直ぐに目ぇ付けられんぞ。男なら絡まれ難いしな」
「成る程!」
いそいそと準備を進めるとあっという間に支度は整った
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