宵の明星、魂は輝く

□女狐の走駆
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あげはへ


元気にやってるかい?
こっちは相変わらずだよ。

今回手紙を送ったのにはきちんとした理由があってね。

実は江戸でひとつ、大きな仕事をこなさなければならなくなってしまったんだ。
美濃家にとってもかなり重要でね、絶対外せない。
だからこそ、私が動きまわるわけにはいかないだろう?
君たち兄妹はまだ当主候補だし、本家のことは任せられない。

だから、代わりに我が家自慢の四兄弟に足を動かしてもらうことにしたんだ。

早い話、江戸に四人を向かわせました。
この手紙が届くころにはそっちに到着しているだろうから、仲良くやるんだよ。

ああ、あげははきちんと自分の仕事に専念しなさい。
家のことだからって、首を突っ込むんじゃないよ?




P.S.――――


父より






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