宵の明星、魂は輝く
□女狐の走駆
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『あれ、』
名目上では見廻りというサボりを満喫していると、細い路地の奥で動く白い影があったので。
私はついさっき買った揚げたての油揚げを片手に、口の中をサクサク言わせながらそちらへと足を踏み出した。
踏み出して、後悔した。
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