宵の明星、魂は輝く

□女狐の走駆
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夏は猛暑、冬は極寒。

盆地ゆえに極端な気候の京。

碁盤の目のような街道には、百花美人の舞子が下駄を鳴らしてゆるりゆるりとその道を行く。



そんな京の豪家のひとつが、美濃家。

民衆からの支持も高く、家中の者は皆、当主を含めその跡継ぎ候補である四男の息子と、養子として
引き取った末っ子お嬢のことを慕い、忠誠の限りを尽くしている。



そんな美濃家の屋敷の回廊を、あわただしく駆ける侍女がいた。






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