HOMIN
□ユノヒョンとチャンミン。すれ違ってもまた...
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ユノ「ブランケット...購入。...よし!!」
チャンミン「...買ったんですか?」
ユノ「うん。ネットショッピング楽しいね。」
チャンミン「ヒョン、買い過ぎないで下さいよ。覚えたてはハマっちゃってついつい買い過ぎちゃいますからね。」
ユノ「うん。気を付ける。」
チャンミン「......ブランケットですか?」
ユノ「そうなの。これめっちゃ気持ちいいんだよ。スタッフさんが持っててぽくも欲しい!!ってなったの。」
チャンミン「ふーん......あ、これ裏がムートンっぽくなってるんですね。表が...ベルベット?...っぽいマイクロファイバーか。へぇー...よさそう......」
ユノ「そうそう。表がツルツルで裏がふかふかなの。ムートンがね、長いの。だからめっちゃふかふかなの。」
チャンミン「...ムートンが長い?..........あぁ...毛足が長いってことですね。」
ユノ「チャンミンパープルね。」
チャンミン「あ、僕のも買ってくれたんですか?」
ユノ「うん。」
チャンミン「すみません。ありがとうございます。...ちなみにヒョンは何色にしたんですか?」
ユノ「ぽくはブラウン。洗練された大人のブラウン。」
チャンミン「......あぁ...説明文まんま読んだだけか。...びっくりした。」
ユノ「チャンミンのは魅惑的なパープルって名前がついてるよ。」
チャンミン「......そうみたいですね。」
ユノ「魅惑的なチャンミン.....洗練された大人のユノ......素敵なカップルだね。」
チャンミン「...はいはい。」
ユノ「これ、チャンミンに似合うと思うよ。」
チャンミン「...ありがとうございます。......あ、これ二枚だと送料かかっちゃうんですね。...結構するな。もう一枚買えば無料になったのか...もったいない......」
ユノ「もう一枚買ったよ。」
チャンミン「あ、そうなんですか?」
ユノ「うん。大きさが違うやつ。これが140×100でしょ。で、200×140ってのも買ったの。」
チャンミン「でかっ。」
ユノ「二人でかけられる大きさだもん。そのくらいいるよ。」
チャンミン「二人で......?」
ユノ「そう。二人で。小さい方はひじゃかけにして大きい方はくっついて肩からかけるの。」
チャンミン「......へぇ。」
ユノ「本当はね、ひじゃかけもおっきいのにして一緒にかければいいかって思ったんだけど...」
チャンミン「...はい。」
ユノ「そうするとチャンミン一枚じゅちゅかければいいとか言いそうだなって思ってやめた。」
チャンミン「(笑)。それなら言いますね確実に。」
ユノ「やっぱり...。三枚にしておいてよかったぁ...」
チャンミン「ふふっ(笑)。大きいのは何色にしたんですか?」
ユノ「癒しのグリーン。」
チャンミン「あぁ...落ち着いた色でいいですね。」
ユノ「でしょ?情熱のレッドっていうのもあってすっごく迷ったんだけど...」
チャンミン「グリーンで良かったと思います。みんなシブい色なのにレッドだけ派手で何だか目がチカチカして落ち着かないです。」
ユノ「やっぱりねー。言うと思ったんだぁ。」
チャンミン「僕のことよくわかってますね。」
ユノ「当たり前だろ。ぽくはチャンミンのことじぇーんぶわかってるよ。」
チャンミン「...言いましたね。じゃ僕が今何を思っているかわかりますか?」
ユノ「もちろん。」
チャンミン「へぇ...じゃ言ってみて下さい。」
ユノヒョン「ユノヒョン、ブランケット買ってくれてありがとう。だーい好きだよ。」
チャンミン「......自分で言ってて恥ずかしくならないんですか?」
ユノ「全然。...あ、でもやっぱちょっとはじゅかしい(照)。」
チャンミン「......。」
ユノ「当たり?ねぇチャンミン...?」
チャンミン「...ありがたいとは思ってますが違います。」
ユノ「えー......違うの?」
チャンミン「はい。残念ながら。」
ユノ「じゃぁねー......ギュッてして。」
チャンミン「違います。」
ユノ「えー......ギュッてして欲しくない?」
チャンミン「いいです。」
ユノ「...何で?」
チャンミン「......ヒョン最近鍛え過ぎてて痛いんだもん。」
ユノ「え?!そうなの?!チャンミン痛いの?!」
チャンミン「力強過ぎなんです。」
ユノ「...ごめん。チャンミンまた痩せたもんね。」
チャンミン「...ちゃんと食べてるんですけどね。」
ユノ「優しくするから......ギュッてしていい?」
チャンミン「......まぁ......はい。どうぞ.......ってのも何か変ですけど...」
ギュッ...
ユノ「......細いな。ほんと...折れそう...」
チャンミン「......。」
ユノ「......。」
チャンミン「...ヒョン......ちょっと......」
ユノ「...どうした?」
チャンミン「...苦しい......かも...」
ユノ「あっ、ごめん。」
チャンミン「...すみません。」
ユノ「心がキューってなるとね、つい腕に力がこもってしまうみたい。」
チャンミン「ヒョン......」
ユノ「可愛い可愛いぽくのチャンミン......」
チャンミン「......。」
ユノ「どこにも行かないで......」
チャンミン「...どうしたんですか(苦笑)?」
ユノ「どこにも行かないよって言って...」
チャンミン「...行きませんよ。...どこにも。......何かありました?」
ユノ「......夢。」
チャンミン「...夢?」
ユノ「...見たの。すっごく...恐い夢だった。」
チャンミン「......?」
ユノ「二人でね、向日葵畑を歩いてるの。ずっとずっと長ーく遠くまで続いてる向日葵畑...チャンミンも笑顔でぽくも笑顔で。すっごく幸せな気持ちだったんだけど......そしたらチャンミンが突然走り出したんだ。...ぽくも追いかけようと必死に走るんだけど...急に地面がぬかるんできて...上手く走れなくなるんだ。恐くなってチャンミナーって叫ぶんだけど...声が出なくて...チャンミンがどんどん遠くなって...」
チャンミン「......。」
ユノ「時々...振り返ってぽくを探すようにキョロキョロするチャンミンが見えるんだけど...ぽくの姿はチャンミンからは見えなくって......そのままぽくをおいて...地平線の向こうに消えてしまうんだ。」
チャンミン「......。」
ユノ「目が覚めてからも悲しくて...悲しくて...涙が止まらなかった。」
チャンミン「......有り得ない話ですね。」
ユノ「...え?」
チャンミン「地面がぬかるんでもヒョンは走れます。脚力半端ないですから。足場が悪過ぎてどうしても走れなかったら背中に翼とか生えてきて空中移動とかしちゃうと思うんですよね。」
ユノ「...(笑)。」
チャンミン「あとね、あなたの声が聞こえないなんて有り得ないです。内緒話も出来ないくらい声でかいんだから!!興奮してくるとますますでかくなって耳が痛くなりますよ。もうちょっとボリューム落として欲しいくらいです。」
ユノ「......ごめん(苦笑)。」
チャンミン「それから......」
ユノ「......?」
チャンミン「僕があなたを見つけられないわけがない。」
ユノ「チャンミン......」
チャンミン「巨大な向日葵に埋もれてても...たとえ地中に埋まってたとしてもね。」
ユノ「......(苦笑)。」
チャンミン「あなたが僕を見失っても......」
ユノ「......。」
チャンミン「......僕があなたを見つけます。」
ユノ「......ほんと?」
チャンミン「はい。だから...泣かないで下さい。」
ユノ「...うん。」
チャンミン「ふふっ(笑)。」
ユノ「ふふっ(笑)。何か照れるね。でも...めっちゃ嬉しい。」
チャンミン「...(笑)。そうやってヒョンは笑ってた方がいいですよ。その方が似合う。...で、わかったんですか?僕が考えてること。」
ユノ「...ぽくが考えてることと同じかな。」
チャンミン「...何ですか?」
ユノ「.....kiss。」
チャンミン「ブーーー!!ほんとわかってないですね。答えは...」
ユノ「お腹すいた!!...でしょ。」
チャンミン「...何だ...わかってんじゃないですか。」
ユノ「あたりまえだよ...何年一緒にいると思ってんだよ。」
チャンミン「さすが〜。」
ユノ「わかってても言いたくなかっただけ。」
チャンミン「なるほど。でも美味しいものを食べることは僕の趣味みたいなものですから...仕方ないです。」
ユノ「...ロマンチックなシチュエーションでも食べ物のことばっかり考えてるようなヤツだよ、お前は。」
チャンミン「それは違いますね。心外です。」
ユノ「...何が違うんだよ。この間だって......」
チャンミン「......あぁ。まだ根に持ってたんですね。」
ユノ「そりゃそうだろ?こっちはめっちゃ傷ついたんだ。あんなにいい雰囲気だったのに...キスしたあとのお前の一言ったら......あれは言っとくけど最悪だよ?『ヒョン...お腹空きましたぁ。先にラーメン食べに行きませんか?』って...ハァー...ほんと信じらんない。」
チャンミン「だってぇ...あの時はほんとにお腹が空き過ぎて倒れちゃいそうだったんですもん...」
ユノ「キスしてる間こいつはずっとラーメンのこと考えていたんだって思ったら情けなくて...ほんと自信なくしちゃったんだから。」
チャンミン「すみませんでした。ほんと申し訳なかったです。」
ユノ「またそうやって面倒臭そうにする...」
チャンミン「もぉー...その件に関しては散々謝ったでしょ?いい加減許して下さいよ。ヒョンこそそうやっていちいちつっかかるから雰囲気悪くなるんじゃないですか...せっかくいい感じだったのに。」
ユノ「ちょっと!!そりゃないだろ?!ぽくがキスって言ったらそうですねって言って素直にキスすれば良かったんだ。さっきの状況でわざわざ本当のこと言う必要ある?」
チャンミン「ほんとは違うけどまぁいっかってのは僕的にはナシなんです。」
ユノ「相変わらず融通きかないやつだなぁ...」
チャンミン「何とでも言ってください。僕は曲げませんよ。」
ユノ「チャンミンはさ...何もかももうどうでもいいってなるくらい溺れることないの?!」
チャンミン「......。」
ユノ「.........って責めてどうするんだ俺。半分自分の責任でもあるのにな。......自分で自分の首しめて...何やってんだろ...」
チャンミン「......。」
ユノ「......。」
チャンミン「......ありますよ。」
ユノ「......え?」
チャンミン「...むしろあなたとのキスのあとはいつもそうです。思考回路が異変をきたして...あなたのこと以外何も考えられなくなる。」
ユノ「うそだ......」
チャンミン「耐えてるって...わかりませんか?そうなってしまわないように...ほんと...必死なんですから。」
ユノ「何で?!何で耐えるの?!」
チャンミン「そういう自分がイヤなんです。溺れて何も見えなくなってしまう自分が。」
ユノ「どうして?何で無理矢理気持ちに蓋をするの?溺れたっていいじゃん。恋ってそういうもんだろ?」
チャンミン「わかってます。でも冷静になった自分が...それを許さないんです。今日抱えてしまった問題も明日にはやらなきゃならない課題も...僕にはたくさんたくさんあるから。」
ユノ「チャンミン......」
チャンミン「僕はほんとの自分を知ってるんです。」
ユノ「ほんとの自分......?」
チャンミン「僕は典型的な破滅型なんです。だから取り返しがつかなくなる前に自分でブレーキをかける。」
ユノ「破滅型って......」
チャンミン「僕の頭の中で起こっていること...聞きたいですか?」
ユノ「......わかんない。聞きたいような...聞きたくないような...」
チャンミン「...じゃ、話しません。覚悟がない人には重過ぎる話ですから。」
ユノ「待てよ。」
チャンミン「いいんです。あなたは今まで通り適当にはぐらかす僕に、イライラしてればいいんです。」
ユノ「何だよそれ......」
チャンミン「よくわかんないけど何か可哀想なヤツだって...思ってればいいんです。」
ユノ「おい、チャンミン。」
チャンミン「...しばらく自分の部屋で寝ますね。おやすみなさい。」
バタン...
ユノ「......。」