HOMIN

□ユノヒョンとチャンミン。二人の新たな始まりの日。
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ユノ「チャンミンお口モグモグしてる。」



チャンミン「...?」



ユノ「何食べてるの?」



チャンミン「...あぁ、昨日貰ったグミですよ。ユノヒョンも食べます?」



ユノ「いいの?」



チャンミン「ええ。他にもお菓子たくさん貰ったんでよかったらどうぞ。」



ユノ「わーい。何にしようかなー。」



チャンミン「...痛っ。」



ユノ「どうしたの?!チャンミン?!」



チャンミン「うぅぅ.......」



ユノ「どこが痛いの?お腹?胸?頭?」



チャンミン「...舌...噛んだぁ...」



ユノ「あぁ...チャンミーン...かわいそうに。どれ?見せて。」



チャンミン「うぅぅ...血出てる?」



ユノ「あー...これかぁ。血は出てないけど赤くなってる。」



チャンミン「うぅぅ...痛い...もうダメだぁ...」



ユノ「...大袈裟だね(苦笑)。」



チャンミン「だってぇ...すっごく痛いんですよ。」



ユノ「どれ...もう一回見せて。」



チャンミン「......。」



ユノ「...ぽくが治してあげる。」



ぱくっ...



チャンミン「...?!」



ユノ「...治った?」



チャンミン「...何するんですか。」



ユノ「...チャンミンはいちご味だね。」



チャンミン「......質問に答えて下さい。」



ユノ「いちご味のチャンミン.......」



チャンミン「...聞いてます?!今のは何なんですか?!」



ユノ「......何って...治療。」



チャンミン「...治療?」



ユノ「...舐めときゃ治るっていうじゃん。」



チャンミン「...ここ...飛行機の中。」



ユノ「うん。知ってる。」



チャンミン「人に見られたらどうするんですか?」



ユノ「大丈夫。誰も見てない。」



チャンミン「もう...大胆過ぎますよヒョンは。あー...まだドキドキする。」



ユノ「ふふっ(笑)。可愛い(笑)。」



チャンミン「...からかってるんですか?...怒りますよ。」



ユノ「...治った?」



チャンミン「...こんなんで治るわけないじゃないですか。あとで薬塗らなきゃ......?!...ンッ...ンンンッ......ハァッ...ンッ......ンンッ.......ハァッ...ハァッ...ハァッ...ケホッ...ケホッ......ヒョン!!ケホッ...ケホッ...何するんですか?!」



ユノ「しーっ...静かに。周りに聞こえちゃうよ。」



チャンミン「ヒョンのせいじゃないですかっ!!何でこんなことっ...」



ユノ「何でって...だから何回も言ってるだろ?」



チャンミン「治療?!こんな治療法なんてないですよっ。これじゃまるで......ディープキスみたいじゃないですか。」



ユノ「違うよ。ディープキスはこう...」



チャンミン「いいです!!実践しなくってもいいです!!何度も言いますけどここは飛行機の中です!!」



ユノ「じゃホテル着いたらする?」



チャンミン「?!なっ...何を?!」



ユノ「ディープキス。」



チャンミン「ちょっ、何言い出すんですかっ!!」



ユノ「誰も見てなきゃいいんでしょ?」



チャンミン「やっ、そういうことじゃないでしょっ。」



ユノ「そういうことじゃないの?」



チャンミン「えぇ?!」



ユノ「したくないの?」



チャンミン「やっ、そういうわけじゃないけど......って何言ってるんだ俺っ...そうじゃなくって.......えーっと......えーっと......」



ユノ「...ぽくはしたいよ。チャンミンと...ディープキスも...その先も...」



チャンミン「え?!待って待って。えーっとえーっと。落ち着け落ち着け。...あの...さ......」



ユノ「何?」



チャンミン「......そういう関係なの?」



ユノ「違うの?」



チャンミン「やっ、......わかんない。好きとか...言われてないし。」



ユノ「好き。」



チャンミン「......。」



ユノ「チャンミンは?」



チャンミン「......好き...ですけど。」



ユノ「じゃいいじゃん。」



チャンミン「......。」



ユノ「...何か問題?」



チャンミン「いや......」



ユノ「早く着かないかな......」



チャンミン「......。」



ユノ「チャンミン...顔怖いよ。」



チャンミン「...え?」



ユノ「心臓バクバクいってる。」



チャンミン「え?!聞こえるんですか?!」



ユノ「そんなわけないじゃん(笑)。ここ飛行機の中(笑)。」



チャンミン「何なんですかもう......」



ユノ「緊張し過ぎ。そんないきなり取って食ったりしないから(苦笑)。」



チャンミン「取って食うって......」



ユノ「......大事にしたいって思ってる。」



チャンミン「ヒョン......」



ユノ「着いたらどこ行きたい?」



チャンミン「...え?」



ユノ「チャンミンの行きたいところに付き合ってあげるよ。」



チャンミン「...本当?」



ユノ「うん。」



チャンミン「じゃ...夕日見に行きましょう。」



ユノ「お、いいねぇ。ロマンチック。」



チャンミン「...言い伝えがあるんです。」



ユノ「...言い...ちゅたえ?」



チャンミン「その土地で古くから語り継がれてきたことらしいんですが...一緒に見たカップルは幸せになるっていう...」



ユノ「チャンミン...」



チャンミン「まぁ本当かどうかわかりませんけど(苦笑)。」



ユノ「...証明してみせようよ。一緒に見て...で、絶対幸せになってやろ。」



チャンミン「ヒョン......」



ユノ「なっ!!」



チャンミン「...はい(笑)。」























ユノ「...綺麗だね。」



チャンミン「...ほんとですね。」



ユノ「心が洗われるって...きっとこういうことを言うんだろうね。」



チャンミン「...そうですね。」



ユノ「何か...本当のことな気がする。」



チャンミン「...ん?」



ユノ「幸せになるっていう...あれ。」



チャンミン「...あぁ、言い伝え?」



ユノ「うん...」



チャンミン「...僕もそんな気がします。」



ユノ「そろそろ行こうか。夜はどうする?」



チャンミン「よっ、夜?どっ...どうするって...」



ユノ「夕ごはん(苦笑)。」



チャンミン「あっ...夕ごはんですか?」



ユノ「もう...意識し過ぎ(苦笑)。」



チャンミン「......すみません。」



ユノ「じゃもう宣言しておくよ。今日は何もしない!!」



チャンミン「ヒョン...」



ユノ「...だから安心して。...いつものチャンミンでいて。」



チャンミン「......。」



ユノ「よし!!今夜は美味しいものたくさん食べて、明日に備えて早く寝よう。」



チャンミン「.........ほんとに?」



ユノ「...え?」



チャンミン「...いや......」



ユノ「...何?」



チャンミン「...何でもないです。」



ユノ「...何だよチャンミン。」



チャンミン「...いや......ほんとに...すぐ寝ちゃうのかなって。」



ユノ「...どういう意味?」



チャンミン「...ほんとに......何も...しない?」



ユノ「......。」



チャンミン「何て言うか......それはそれで寂しい気もしないでもないって言うか......」



ユノ「何なんだよ...じゃ襲うぞ。」



チャンミン「えっ?!」



ユノ「あのねーチャンミン。ぽくがどんな思いで言ったかわかってる?頑張って頑張って頑張って頑張って我慢してるのに...もぉ...どうして惑わすわけ?」



チャンミン「...頑張って...我慢してるんですか?」



ユノ「そうだよ。頑張って我慢してるんだよ。......好きだって言わなかったのもそう。」



チャンミン「...どういうことですか?」



ユノ「大事だからだよ。自分の気持ちよりもずっと...お前の気持ちの方が。お前真面目だから...好きだなんて言ったら本気で悩むと思ったから。どうやったってどうにもならないことでさえどうにかしようとバカみたいに...本気で悩むと思ったから。......そんなことになるくらいなら自分の気持ちなんて...一生伝わらなくたっていいって本気で思った。」



チャンミン「...だからいつも冗談みたいに言うんですか?」



ユノ「.......そうだよ。冗談にしなきゃ.......今だってそうだろ?お前、バカみたいに悩んでる。...冗談の中の本気に気付いて......だから今......猛烈に後悔してる。」



チャンミン「......。」



ユノ「...ごめん。...確かに一瞬だけ......思ってしまったんだ。...この思いが届いたらって。」



チャンミン「ヒョン...本当の気持ち...聞かせて下さい。僕は...どっちにしろ悩むんです。ヒョンが僕を好きだと言っても...好きかどうかわからなくても。......だから......どうせなら知りたいです。ヒョンの...本当の気持ち。」



ユノ「......好きだよ。...十年前より今がもっと。今よりきっともっと明日が。」



チャンミン「......何だか歌の詞みたいですね(笑)。」



ユノ「そんな綺麗なものじゃないよ。自分で自分が嫌になるくらい...どうかしてるよ本当。」



チャンミン「...そうなんですか?」



ユノ「...お前が他の誰かと話してるだけで呆れるくらい嫉妬するし...誰かがお前を好きだと言えばとられるんじゃないかって不安で不安で...檻にでも閉じ込めてしまいたい気分になるし。自分の知らないお前を時々勝手に想像してしまうし...想像の限界が来れば今度は現実はどうなんだろうって知りたくて知りたくてたまらなくなるし。他にももっともっと言えないようなドロドロした感情でいっぱいだよ...。傷つけたくないとか言っておきながら今...相当マズイこと言ってるよね...。ほんと守りたいのか壊したいのか...自分でもわからなくなる。」



チャンミン「...ヒョン。」



ユノ「...嫌われる覚悟で言ったけど......嫌いにならないで......」



チャンミン「...大丈夫ですよ。僕も似たようなもんですから。好きで好きで......ほんと狂いそうです。」



ユノ「うそ...」



チャンミン「...嘘じゃないです。毎日毎日自分を軽蔑しそうになる限界のところを彷徨ってるんです。恋がこんなに苦しいものなんて...ね。ほんと......苦しいですね...ヒョン。」



ユノ「チャンミナ......越えてみようか......」



チャンミン「...え?」



ユノ「お互いの気持ち...知れただろ。一人で考えてた時はとても怖くて出来なかったけど......今は怖くないって...思わないか?なぁ...チャンミナ。」



チャンミン「...はい。」



ユノ「...一緒に超えよう。」



チャンミン「...ヒョン。」



ユノ「YESって言って......」



チャンミン「......はい。」










この先は...二人だけの秘密...

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