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□つまらない人生+α
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音楽パロなのかなんなのかわからない\(^0^)/






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最近コメントで見かける言葉。

”お前の音楽こんなだったか?”
”前より面白みがなくなった”
”新鮮じゃない”

財前はうんざりしていた。




小さい頃からピアノを習っていた財前は、親が音楽家でもないのに関わらず、絶対音感を身に着けるなど思わぬ音楽の才能を発揮した。
それから作曲にも興味を持ち、独学で作曲を行っていった。

そうして気づいたら中学生。
財前は、相当音楽にのめりこんでいったせいか、結構な冷めた中学生となってしまっていたのだった。
休み時間は机の上でひたすらペンを動かし、楽譜の作成。移動教室以外などで財前が教室を動き回ることはあまりない。
そのお陰というか、それはそれで皮肉な言葉であるが財前が作曲した曲は周りでも注目され、初めて某動画サイトに投稿したときでも高評価で人気を集めつつあった。


だが、それもマンネリ化しつつあるのか、最近のコメントはあまり良くない。

『もう音楽だけできたせいで他のこともつまらんし、人生も刺激なさすぎでつまらん』

そう。とにかく身の周りで面白いことがなさすぎて音楽にも面白みがなくなってしまったのだった。
それから、財前が自分を変えようと思い始めたのは最近のこと。先輩たちのアプローチでテニス部に入ることになった。
もともと運動が出来ないこともないし、テニスは少しやったことのある程度だが簡単にできるだろうという理由からである。
もちろん自分に刺激を与えるという点も含まれている。

部活に入ってからは、夕方まで部活があるため、音楽に費やす時間は入る前と比べると当然短くなっていた。

「ざいぜーん!今日はダブルス練習やで!」
部活で出遭った一人の先輩、忍足謙也は現在の財前のダブルスのパートナーであるが、謙也が財前の考え方を変える人となることに、財前は考えもしなかった。

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