Short novel
□居眠り注意報
1ページ/1ページ
…これは、どういう状況だ?
「……実佑…」
俺のデスクですやすやと眠る 実佑
忘れ物したと思って取りに帰ってきたらこーなってた
横のデスクに座ってじっと実佑の顔を見る
ちょっとだけ、そう思って左手を伸ばした
実佑の頬は温かくて、すべすべ
親指の腹でそっとなぞってみても実佑は目を覚まさない
なら……唇は?
『ん…』
一瞬眉を寄せたけど、また寝息をたてはじめる
実佑
知るか、何言われても起きない実佑が悪い
手を整った唇まで滑らせる
ぷにぷにと小さな唇は柔らかい感覚を親指に伝える
『……昴さん…?』
少しだけ目を開けてぼーっと俺を見つめる実佑
ちょっとだけ隙間の空いた唇に噛みついた
.