冒険者の記
□愛とはなんですか？
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「愛しているんだ」
騒がしい町中で聞いた言葉がなぜか頭から離れなくて。
もやもやしたからアリババさんのところに聞きに行ったんだった。
…のになぜ
「モルジアナ…」
ん、と小さく息が洩れた
軽く唇が重なる
それから少し顔が赤いアリババさんを見て、
私はキスをしたのだと知った。
「愛してるってのは…」
唐突に口を開いたアリババさん
「普通の人以上に好きで、こういうことがしたいって思える人に言うのだよ」
まだ赤い顔を見返す
「キスしたくなる人ってことですか？」
「…それは少しちがうかな……うーん」
そこで少し悩み始めた様子。
迷惑な、難しいことだったのでしょうか…
「…！分かった！愛してるってのはな、誰かを愛しい、自分が傷ついてでも守りたいと思うほど好きなことだよ！」
少しピンと来た気がします
「…それなら私も愛してますね」
自然に笑顔がこぼれた
「え！誰なんだ？」
なぜか少しの驚きと不安が入り交じった顔して聞くアリババさん。
「誰って…アリババさんです」
「え…！」
「助けて頂いたからにはアリババさんを守り抜きます！」