長編〈世界の狭間〉

□第4夜
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「…あ。そーいや俺ら自己紹介とかしてなくねぇ?」


と、手を叩いてラビが言った。


「…確かに、お互いにしてませんね」
「する必要なんかないっつーの…」
「姉さん…」
「改めまして、俺はラビ!あっちのパッツンポニテはユウってんだ」
「神田だ。バカウサギてめぇ斬られたいか?」


やはり“パッツン”“ポニテ”に反応するらしい。

神田の顔には青筋が立っている。


「まぁまぁ、そんな怒んねえの!それから、そこに佇んでる白髪の奴がアレン・ウォーカーっつって、横にいんのがリナリー・リーな!」


アレンとリナリーがいる方を指差してそう言ったラビ。

2人は日本語がわからないので頭に?マークを浮かべて首を傾げた。


「えっと…私は夜月蛍っていいます。どうぞ宜しく…」


ペコリと深くお辞儀をして自己紹介をした蛍に、蕾ははぁ…と一度ため息をついてから、



「あたしは淡瀬蕾…。こっちは弟の蓬。」


と淡々と話した。

蓬もペコリと頭を下げた。


「蛍と蕾と蓬ね?宜しくさぁ!」
「宜しくなんかするかっ!」


握手を求めたラビの手をパシーン!とはたいた蕾。


「いってえぇぇ…!!」
「ふんっ!」
「あれ?蛍さん?」


ラビが涙目で手をさすっている間に、蛍はアレンとリナリーに、

『初めまして、私は夜月蛍といいます。』

と微笑みながらそう言った。


『…!ぼ、僕はアレン・ウォーカーと言います!』
『私、リナリー・リー!宜しくね、蛍ちゃん!』


リナリーと蛍は握手をした。


『あ、あと…あちらにいるのが私の親友の淡瀬蕾。そしてその弟の蓬です』


蕾と蓬の方を向いて紹介すると、アレンとリナリーは2人に微笑んだ。


「基本的な英語は喋れるんさな!」
「はい、一応…。」
「あたしや蓬は一切喋れないけど」
「っつか…」


そこで言葉を切って蛍と蕾を何回もじっと見るラビ。


そして、大声でお決まりの台詞を言った。



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