Flavor
□Love Change 〜ラクス編〜
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学校中の女子からの注目を集める、クラスメートのアスラン・ザラといつも一緒にいる茶髪の彼…――。
何故だかわたくしには彼の方が気になる。周りの女子からは煙たがられているけど、わたくしは彼のコトが知りたいと思った。
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「クライン、悪いが次の授業に使う資料が旧校舎にあるから取って来てくれないか?」
「わかりました。旧校舎の資料室ですよね?」
「あぁ。頼んだぞ」
ラクスは旧校舎に足を運び、資料を探すが見当たらない。
「困りましたわ…。ここに資料があると言われましたのにありませんわ…」
ラクスは「はぁ。」と溜め息を吐き出し、うろうろと校舎内を探し回ると屋上へと続く扉が少し開いていたので気になってラクスは開けてみた。
「まぁ、人が寝ていらっしゃいますわ。
起こさなくては授業に遅れてしまいますわ…」
ラクスは時計を見て、寝ている人物を起こすことにした。
気持ち良さそうに寝ているのを起こすのは気が乗らないが、一応ここは学校だ。放っては置けない。
「あの…――授業に遅れてしまいますわ。
起きてくださいな?」
ラクスは意を決して、肩を叩いたり、体を揺らして起こすと反応を示した。
反応を見るとすぐに離れ、様子を窺う。
「んっ…――ふぁ…――ッ」
(…――あら…?この方はいつもアスランと一緒にいる…――。
何故、わたくしを見て顔を赤くして俯いてしまったのでしょうか?
寝ていたのを起こされて恥ずかしかったのでしょうか…――?)
キ-ンコ-ンカンコ-ン…――
「まぁ、いけませんわ。チャイムがなってしまいましたわ…――
急がなくては。貴方も急がないとダメですよ?」
ラクスはチャイムが聞こえると、資料も探せてなくてさらに授業に遅れるといけないと焦り、キラに注意をして自分はその場を立ち去った。
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